内容説明
本店米方へ抜擢され、房州での買付に成功して、昇進。軍艦への糧米納入。相場をした責めを負い、左遷。苛酷な石炭運搬船への乗組み。そして混迷の中国大陸、上海支店へ……。一企業の中の一個の人材として、山本条太郎が辿らされた波瀾の人生を中心に、「三井物産」疾風怒濤の草創期を描き、モーレツ巨大商社の原点に迫る。
感想・レビュー
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ダイト
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オススメ度★★★☆☆ 主人公は士魂商才の人，山本条太郎だが，上巻の冒頭に登場してから，上巻では益田孝の三井物産創業までの物語となり，気になる山本条太郎が登場しなくなるので退屈するが，下巻は山本条太郎の快進撃が主となる． 余談として，初期三井物産の大番頭であった馬越恭平は崩壊寸前（いや崩壊後？）の恵比寿ビールの立て直しに動き出す．その後，日本のビール王として賞賛されることとなる． 物語を通して，武士の心意気を持った人間が正しい事を貫き通す事が肝要であると思い知らされる．士魂商才，特に士魂が大切なのだと．2017/01/25
