内容説明
不祥事もみ消しに奔走する男、水方研次郎、42歳独身。金融再編渦中の大手都銀の、総務部付き特別調査役。行内に起こるトラブルのもみ消し屋である。持ち逃げ、隠匿、強盗、不倫まで、終りのない銀行内事件に対し、休みなく処理に奔走する研次郎に、頭取じきじきの密命が下る。それは、次期頭取候補の身上調査だった。だが、その矢先、大阪・梅田支店長が誘拐された。銀行不祥事を抉る快作。上下巻。(『銀行屋研次郎事故簿』を改題)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Walhalla
16
大手都市銀行の総務部付き特別調査役という特殊任務を帯びた男性社員のお話しです。 銀行内で発生する様々なトラブルを秘密裏に処理するのが任務です。 これまで読んだ山田智彦さんの作品のイメージでは、文章も硬くて、やや盛り上がりに欠ける感じを受けることがありますが、この作品はちょっと違って、結構ワクワクしながら、すいすい読めます。面白いです。 早速、下巻へ続きます。2016/04/14
マーシュランド
3
山田智彦さん、初読み。読メさんからの紹介本。▼久しぶりの一気読み。メチャクチャ面白かった。▼都合のよい場面もありましたが、1話完結でなく重層的に起こる構成もよかった。▼下巻も一気読みか。160312016/04/26
shinsaku224
2
後半にかけて徐々にスピード感が増して来ましたね。下巻が楽しみです。2018/01/10