内容説明
先日、渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎が新紙幣(2024年度~)の肖像に選ばれ、話題となった。
だが実は、肖像のセレクトには「時代背景」や「印刷技術の制約」が絡んでいる。
「時代背景」の観点では、戦前は皇国思想の影響で、天皇と国に尽くした人物(藤原鎌足など)が採用された。
「印刷技術」の観点では、福沢諭吉が起用されるまでは偽造防止の印刷技術が未熟で、偽造しにくいヒゲの人物が優先で選ばれている。
さらに、新旧紙幣の肖像は、実は互いに関連性を持ちつつも、その人物像に「対照的な違い」があることも面白い。
例えば現五千円札の樋口一葉は、貧困のなか活躍した女性作家だが、実は“女”を利用するしたたかさもあったとされ、
新紙幣では、女性の高等教育に尽くした清廉な津田梅子が採用された。
以上、本書では「紙幣の肖像の背景」を検証し、そこにある“知の発見”を読者に提供していく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こぽぞう☆
11
図書館本。新刊の棚より。伯父の遺品からたくさんの古紙幣が出てきたので、ちょっと興味持って読んでみたが。。。まず、著者、頭悪くない?もしくは文章ヘタ。それに歴史解釈もこの題で上梓するには偏りすぎだと思う。せめて、紙幣そのものの写真がもっと入ってれば価値があったかな。2019/11/15
スプリント
8
紙幣に採用された偉人たちの経歴紹介です。 著者が板垣退助を嫌っていることが印象に残りました。 2020/01/13
晴
6
2024年7月から新紙幣になったというわけで、新「お札の顔」である渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎をはじめ、歴代のお札の顔の偉人たちについて紐解いていく本。時代背景がものすごい影響していたんやなと思いました。個人的には先生と同じ考えで渋沢さん、梅子さん、北里さんの3人は新紙幣の顔に相応しいと思うし、1万円札のことを「栄一」と呼ぶ日が来ればと。あと先生がアンチ板垣退助だとは…2024/07/04
永留哲也
2
あと数年で新札に変わるこのタイミングでこの本に出会えて良かった。紙幣に描かれる人には色んな思惑だったり願いが込められてる様に思う。偉人たちの生き方に学びたい。2019/11/25
Jesus@メモ魔
1
外国人とかがお札になったら面白い☺2020/11/23