内容説明
もう二度と弾かない。レッスンの帰り、おれはケースごとヴァイオリンをゴミ箱に捨てるつもりだった。才能なんてないし武之内グループの跡取り息子として特別視されるのにもウンザリだった。そんな時、ヤツは現れた。桜野遼、12歳のくせに倍もありそうな高校生たちをしきってた。ヤツは闇の中で輝きすぎて眩しかった。1996春FUKUOKA――それはあまりにも唐突な出逢いだった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カナン
29
再読。ロミオとジュリエットの兄弟編、究極の恋愛の物語。愛されないぐらいならいっそ死ぬほど憎まれたい、正しく愛せないぐらいならいっそその全てを壊したい。ヴァイオリンを愛撫した手で、ピアノを慈しんだ手で、互いに互いを殺し合えたならいいのに。音楽、絵画、服飾、建築、神話、多国籍な言語とルビ、美しいもの好きな作者の趣味がこれでもかと詰め込まれたシリーズ第一巻。コバルトでこういう文章を書く人は今は少ないのではないでしょうか。作者も携帯小説を始めた辺りから文体ががらりと変わったので、独自の世界観はこの時代だけのもの。2017/05/30
^^▽
2
この本はずっと忘れない。胸が締め付けられるような、タチの悪いロミオとジュリエットでした。出来れば目を逸らしたいような、狂おしい兄弟のお話。その不思議な中毒性に何度も何度も読み返した。2000/11/15
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