文春文庫<br> 抗命 インパール2

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文春文庫
抗命 インパール2

  • 著者名:高木俊朗【著】
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 文藝春秋(2019/08発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167913373

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内容説明

上官の無謀な命令に抗い、部下を守ろうとした異色の将軍がいた!
当事者たちの記録や証言から真相に迫る「インパール」第2弾。


牟田口廉也中将が主導したインパール作戦において、
烈31師団長佐藤幸徳中将は、将兵の生命こそ至上であるとして、
補給なき最前線コヒマから独断で撤退し、師団長を解任される。

戦後著された佐藤、牟田口2人の回想録と、
豪雨と飢餓の飛散な情況に陥った将兵たちの証言を通じ、
群上層部の迷走と無責任を厳正に糺明にした、執念の戦記文学。

※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された文庫新装版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

90
高木俊朗氏のインパール作戦シリーズの第二作。烈師団の佐藤幸徳師団長が、牟田口廉也司令部の命令に反しコヒマから撤退したとした抗命事件について描く。牟田口廉也はイギリス軍士官よりの手紙により、自分の命令通りにすれば作戦は成功したとして自己弁護に走る。佐藤師団長の回顧録と生き残った兵士達の手記から実態を検証する。結局、牟田口の作戦は不可能だったことが明白となる。作戦起案当初は牟田口以外は作戦に賛同する者はいなかった。東條英機のインドへの政治的意図はあった。牟田口麾下の参謀達は何故作戦に賛同したのか疑問である。2021/08/02

みなみ

17
「インパール2」というタイトルだが、こちらのほうが読みやすく、作戦の発端から破綻まで概要を掴める内容。コヒマ戦線を戦った佐藤中将の撤退戦がメイン。NHKスペシャルで紹介された佐藤中将の「馬鹿の4乗」は物凄いインパクトがあったが、佐藤中将が遺した文章を見ると「無能」「愚劣」など強い罵倒の言葉が並ぶ。身内に喋ったとしても普通は文章に残さないと思うから、余程上層部のやりかたが腹にすえかねたのだと想像する。牟田口司令官がゴリ押しでインパール作戦を遂行し、そのため反対する人間を左遷していく様はえげつない。2021/03/06

Satoshi

14
インパール作戦での佐藤師団長の抗命(命令違反)事件について、記載している。司令官が作戦を立て、命令違反した部下は軍法会議にかける。それが軍隊ならば、無謀な作戦を立てて数万もの人命を失った責任は司令官にあるのではと思う。もやもやした読後感を残したまま本書は終わる。2021/03/16

Book Lover Mr.Garakuta

8
戦争の彼我夢想や大本営の妄想と無責任さに怒りを抱く。2019/09/14

A.I

4
偉い人間ほど責任を取らない。偉いもの同士かばいあう。あれほどの失敗をした責任者たちがその後昇進しぬくぬくと戦後も生き抜いたのは犠牲になった兵士たちが浮かばれない。しかし誰もコロコロしようとしないのは不思議だな。奴一人の犠牲で何千人もの命が救えたと思うが。 派閥や学閥によって間違ったエリート意識。腐った組織と上層部。まさに今の日本企業や官僚組織に受け継がれている2022/05/10

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