ハヤカワ文庫JA<br> 母性のディストピア II 発動篇

個数:1
紙書籍版価格
¥924
  • 電子書籍
  • Reader

ハヤカワ文庫JA
母性のディストピア II 発動篇

  • 著者名:宇野常寛【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 早川書房(2019/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150313753

ファイル: /

内容説明

「母性のディストピア」という戦後アニメーションの想像力の袋小路に対し、押井守は情報論的転回で突破しようとした。しかし映像の20世紀からネットワークの21世紀へと時代が移行し、「母性のディストピア」の重力が増すなか、押井の挑戦もまた挫折した。戦後日本とアニメーションが見た夢の痕跡から、新時代を開く鍵は見つかるのか――富野由悠季との最新対談、語り下ろしの「2010年代の想像力」を追加収録した決定版

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ころこ

35
著者の身振りがいつも空回りにみえるのは、その射程が長すぎるから、だと思います。正確には、著者が思っているよりも実際は短く、振りかぶり力み倒しても、実際には遠くに行けない。でも、サブカル批評でそこまで遠くに行けなくても良いのではないかとも思います。本書を書く動機は、宮崎、富野、押井をひとつの本の中で書くのに不自然にならないようにということ以上ではないでしょう。それぞれ論としては十分な水準で充足して完結していています。巻末のインタビューの語りの方がサブカル論と同期しており、著者の等身大だなと好感を持ちます。2021/11/27

Hiroo Shimoda

11
我々は成熟できるのだろうか。箱庭の中で世界に繋がる夢を見続けるのか。匿名で石を投げる行為はまさに肥大した母性と矮小な父性の噴出なのか。2019/11/30

鳩羽

8
成長・成熟を目指しきることもできず、母性のディストピアという袋小路に陥る戦後アニメーション。情報論的展開でそこから抜け出そうとした押井守を紹介しつつも、映像の世紀からネットワークの世紀へと時代は移り、母性の粘度は高まるばかりで、虚構は現実に時代の糧となる想像力を提示できない。ディストピアの未来を捉えていたという意味で優れたアニメ作品だったのでは。これからの未来を想像するのに従来のアニメでは無理かもしれないが、むしろ人間自身がアトムの命題を背負うようになり、自らに重ねやすくなるかもしれない。2019/08/10

うさみP

8
拡張現実を予見しながら、映像に引きこもった押井守。虚構で現実を剥き出しにするゴジラの命題。子を産み続ける血生臭い父母の連続ではなく、知による冷たい鋼鉄の繫がりの可能性。百合が射程に入っていないのは何故?正すべきところは正しつつも、長すぎた戦後の歪みである「肥大化した母性と矮小化した父性(情けない父)」という使い古された言葉ではなく、「大きな母と小さな父(母強し)」と読み替えて自覚的に受け入れるのが大切なのでは?。これこそ鳥は重力に逆らって飛ぶのではなく、魚は陸に焦がれて泳ぐのではない・2019/07/29

玉瑛

4
まともな人(オタク)なら必ずチクッとする部分のある宇野さんの平易で全方位攻撃のような口ぶりが結構好きだ。だけどやっぱり自分の周辺世代には甘いと思うし、また自分より下の現代の若者にはわざわざ文字数を余計に使ってまで「オタクはヘイトスピーカーと歴史修正主義者の巣窟」と執拗で陰湿に繰り返すのは恨みや自己愛を感じた。富野由悠希さんとのインタビューでは、お互いが言いたい事のために相手に質問するという実に旧いオタク臭漂う感じがあって面白かった。現代は情報の流れが速すぎるので、流石に文庫版では社会の核心は付けないね。2019/09/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13695958
  • ご注意事項

最近チェックした商品

 

同じシリーズの商品一覧

該当件数2件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす