内容説明
加賀美桜は平凡な少女で、桜が変身する「プリズムチェリー」は平凡な魔法少女だった。平和な町で、地味な魔法を使い、淡々と人助けを続ける日々に退屈していた桜は、ある日クラスメイトの青木奈美から声をかけられる。「加賀美さんさ、魔法少女だよね? あたしもなんだ――」非凡な魔法少女「プリンセス・デリュージ」との出会いによって、桜の運命が動き始める……!話題沸騰のマジカルサスペンスバトル、新章スタート!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
58
人造魔法少女研究所の調査に向かう魔法少女、その研究所で生み出された人造魔法少女、その技術を狙う魔法の国から来た魔法少女が殺し合う話。テンポの良さ、いつ誰が死ぬのか分からないハラハラ感は相変わらず素晴らしい。結末も含めて消化不良で魔法少女の死や魔法の使い方がこれまでと比べると雑だったのが残念でしたが。あっさりと死ぬせいでこれまでみたいなツラさが少なかったように思います。今回は今後へ向けた伏線張りの繋ぎ回といった感じだったので次巻に期待ですね。あと次巻は誤字脱字減らしてもらえると更に嬉しい。2015/02/17
雪紫
50
「赤」の前に長編再読。トランプ三部作前編。あらすじ並びにスーパー戦隊的魔法少女な展開ある訳ないでしょ。だってまほいくだし。復活のスノーさんと人造魔法少女と職業魔法少女達の脱出ゲーム。あっさり死んでも短編で掘り下げるから問題なし(白目)。鬱屈してる魔法少女達がギラギラな日常面掘り下げた上で死んでいく(とりあえずあれはペチカが通ってるからね)。・・・ドラマ見てるシーンだけでなんで生々しいのか。こんな日常しっかり描いて葬り去れるのか。わかってても推しが死ぬのは精神的に来る。でも止まらない。後スノファルもいいぞ。2023/12/30
T.Y.
46
普通でない魔法少女達「ピュアエレメンツ」の仲間に迎えられた平凡な魔法少女プリズムチェリー。「人造魔法少女」の調査に各方面から集まってくる魔法少女達(スノーホワイト含む)。今回はプロ魔法少女が多く、魔法少女業界の政争に踏み込んでいることを感じさせる。戦いの勢力対立は割と単純、複雑なのはむしろ背後の連中の駆け引き。今後のことはまた分からなく。人造魔法少女の作者については謎だったが、“規格化された仲間に悪い敵”という茶番は単なる実験か、革新への道か…。活躍も死に甲斐も少ない魔法少女が結構いたのがやや残念かな。2014/08/11
異世界西郷さん
42
【祝! 400冊目】相変わらず、ポンポン魔法少女たちが死んでいきますね。今回は、人造魔法少女と彼女たちをめぐる魔法少女たちの熾烈な争いを描いています。最初は凶悪な魔法少女を退治するお話だったのが、『limited』あたりから魔法の国の派閥争いが表面化してきていますね。今回も各派の思惑がぶつかり合う展開もあり、なかなかに読ませるお話だったと思います。魔法少女としての生き方や人間としての生き方、彼女たちにも悲喜こもごもな生き様はあるのにそれが敵によってぶっつり閉ざされてしまうのはいつ読んでも物悲しいですね。2015/09/30
眠る山猫屋
41
人工的魔法少女たちが悪役かと勝手に思っていたが、あにはからんや、感情移入できるようなキャラクター達だった。魔梨華や美々を筆頭に、追い詰める側も最初は憎たらしいが、実はみんな良いコ。魔法の国内部の政争の余波ということなのだろうが、死んで欲しくない登場人物多数。プフレがこれで野望(?)を棄てたとは思えないし、フレデリカも秘めた狂気を無くしてはいない。スノーホワイト独りで押さえ込めれる流れではないよなぁ。魔梨華辺りは仲間になってくれたりするのかな。そういや、魔梨華のリアル、そう来たか!想像の斜め上を行かれた。2016/06/29