内容説明
カイエ・ソバージュ第4巻。「宗教的思考」の3万年を語りつくす! 内部視覚、瞑想、夢の時間(ドリーム・タイム)……「宗教的思考」の根源はどこにあるのか?精霊(スピリット)が超越を生む。高神から唯一神へ。<精神の考古学>が、神々の基本構造をあざやかに解き明かす。/(本書の内容)●脳の森の朝 ●はじめての「超越」 ●神(ゴッド)にならなかったグレートスピリット ●自然史としての神(ゴッド)の出現 ●神々の基本構造(1)――メビウス縫合型 ●神々の基本構造(2)――トーラス型 ●心の巨大爬虫類 ●未来のスピリット
目次
はじめに カイエ・ソバージュ(Cahier Sauvage)について
序章 スピリットが明かす神(ゴッド)の秘密
第1章 脳の森の朝
第2章 はじめての「超越」
第3章 神(ゴッド)にならなかったグレートスピリット
第4章 自然史としての神(ゴッド)の出現
第5章 神々の基本構造(1)―メビウス縫合型
第6章 神々の基本構造(2)―トーラス型
第7章 高神から唯一神へ
第8章 心の巨大爬虫類
終章 未来のスピリット
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
loanmeadime
20
物を知らない私は途中まで読んだところで、著者って、と思い検索、オウムで批判された人と知りました。ネアンデルタールからサピエンスになったところで、新しいレベルのニューロン組織網が作られたという、検証のしようがない仮説にたった考察が出てきたところで、もうやめようか、とも思ったのですが、最近知った視覚のイメージと視覚の刺激に関係するような記述もあったので最後まで読みました。原初的なスピリッツをどう捉えるか、人類の未来はそこにかかっている????2024/02/05
デビっちん
14
人間の心が神を発明するのです。脳の内部にはスピリットを住まわせるための場所が備えられています。特殊な植物がもたらす幻覚作用や瞑想は、内部世界にある「超越」に触れるための技術だったのです。そこから多神教が生まれ、さらには一神教が生まれるまでの過程の説明されていて大変面白かったです。特に地域ごとの現象的な神の表現から、メビウス縫合型やトーラス型といったモデルに一般化しているてんが秀逸だと感じました。この世に生み出されたモノは、すべて人間の心から生み出されたとすると?2016/05/27
木ハムしっぽ
9
カイエ・ソバージュ(野放図な思考の散策)第4巻。贈与経済から貨幣経済を生み出してきた人類が、多神教から一神教を生み出してきたというお話。ただ最も印象的だったのは、アマゾン川流域やオーストラリアの先住民が、幻覚体験に基づく内部視覚の図形を生活様式の装飾に活かす共通性がある。幻覚体験のような超越的体験を説明するには、数学の微積分で扱う「無限」の概念のように、超越的体験を現実の延長線上に在るものとして捉えてる事で理解が可能となる。それを彼らはやっていたと。全く文化的な繋がりのない彼ら共通の不思議。面白かった。2022/12/27
またの名
8
神が作った的な意味ではなく、現生人類の脳が異なる認知領域を横断する知性を得て思考そのものを思考する抽象性に達し、超越者を作り出したという話。アニミズムや多神教を経て唯一神に至ったと見ず最初から、グレートスピリットが他の神性と対称的な関係を持ちつつ人間精神に含まれてたと語る。ヤハウェが絶対化するに従ってバアルと呼ばれた神性を悪魔化する過程では、対称性が破れバアルの抑圧が発生。言語において言語化不可能な空無が生じるのと同じ構造で図像化不可能な穴が生じ、対称性社会を潰し国家が成立するのも同じ過程で起きると主張。2025/10/09
フリウリ
8
暗闇で見られる「内部視覚」を発端に、思考そのものを思考するという脳の発達を経て、「超越」が考えられるようになったという流れは、「超越」「神性」と人間との関係をうまく説明できているのでは、と思いましたが、人間が「発明」したというよりは、人間の自然に属する部分が発達したら必然的に「超越」と出会った、という気もします。ラカンを援用した宗教と言語の成り立ちに関する類似モデルもおもしろいですが、ラカンの言い分を宗教に適用できるのか、よくわかりません。しかし、全体としておもしろく、刺激的でした。72025/02/15
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