内容説明
1971年、ソビエト連邦の首都モスクワ。超常諜報戦術開発局に所属するボリス・ドラゴサニは極秘施設で、機関の長ボロウィッツの命令により、裏切り者の死体に特殊な“能力”を用いようとしていた。一方、英国の炭鉱町で育った夢見がちな少年ハリー・キーオウは、ある日を境に突如として数学の才を発揮するようになる。二人には、ある共通点があった――それは死者、あるいは死体の記憶や能力を自らのものとして活用するという、類い稀且つ恐るべき異能だった! 冷戦下のソ連と英国の間で巻き起こる霊的諜報戦を描いた、〈タイタス・クロウ・サーガ〉の著者を代表する一大伝奇ホラー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tom
16
死体をさばいて情報を抉り出すシーンから始まる物語。同時並行で進むのは、いかにもひ弱そうな少年が、突然数学の才能を現し、さらに格闘技術まで出現するというシーン。善と悪の戦いの物語に展開予定。今のところは、けっこう面白い雰囲気。下巻に期待。2019/07/27
fukafkacraft
4
過去の話から更に過去へ遡るなど時系列がふらふら。墓の下に眠る古きものとの対話がやや説明じみており、それよりもルーマニアのイルスという娘が何者か気になっていたら、ドラゴサニが童貞を捨てるためにヴァンパイアの力を借りることになってラノベ状態。ちょっと盛り上がってはエロスの饗宴などわけわからん展開に。文体が日本の作家みたいなのは翻訳のせいなのか?最後に面白くなったので下巻買おうとしたらネット書店では在庫なし。hontoの店舗在庫検索で見つけたので確保。2023/04/26
Kobajun
1
死体を解体して身体の全てからその人物に関わる情報を抜き取る死骸検師ドラゴサニと、死者から様々な知恵や情報を享受できる死霊見師ハリー。死者の持つ情報という共通点はありながらも身体と魂?、異なる媒体を介する能力を有する2人の男を軸に物語は進む。上巻はそんな2人のルーツ、生い立ちを中心に描かれ、これらの特異な能力をもって何を成して行くのか、また各々の定めた目的がある中でどう交錯していくのか…。 文学上のラヴクラフトの系譜らしい作品だが、そんなお墨付きが無くても普通に面白く下巻への期待は高まる。2019/07/07
エリオちゃん
1
めちゃくちゃ面白い。 幕間で、2時間経った、って突っ込まれた時にリアルに読んでから2時間経っていてビビる。 ラヴクラフトの遺伝子すげぇな。2019/07/03
matsu0310
0
☆☆☆2019/07/01