内容説明
舞台は昭和初期の帝都・東京。酒浸りで怖がりの文士・大久保と、腐れ縁の記者・関が、怪談を集めるべく東奔西走。百物語にはどこか足りない、日常の中に潜む怪異巡りの日々が始まる――凸凹コンビの怪異譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
★Masako★
76
★★★★「書店員支持NO.1!!」の帯に惹かれて購入。確かに面白かった!舞台は昭和初期の帝都・東京。酒浸りで気鬱持ちの作家・大久保が、大学時代の友人であるドライ&強引な新聞記者・関に頼まれ「怪談集め」を手伝うことに。2人が出会う日常の怪異はどれも面白く、ゾクリとしたり切なかったり。それだけではなく、大久保と関が抱えているものを絡めての展開は作品に深みを与えている。特に関の思いが吐露される最終話にじーんときた♪つくも(九十九)がたりだけに二人の奔走は続くだろう。続編も出ているので楽しみ♪ #二コカド20202020/12/15
凛
57
売れない作家の大久保は大学からの腐れ縁である新聞記者・関の怪談集めに「怖がり役」として協力させられることに。気が合うんだか合わないんだか分からないこの二人。けれど、何だかんだでいいコンビなのかも。一見冷たそうに見える関が、意外と情に厚いところが良かった。二人が出会う怪談、そこにあった誰かの想い。歪んだものもあれば、一途で真っ直ぐなものも。ドロッとしたものも嫌いではないけれど、好きだったのは後者の「炎のあわい」。一話一話が短いので読みやすいけど、少し物足らないところも。もう少し長い話を読んでみたかったかな。2019/07/22
ダージリン
32
表紙買いだったのですが、文体も好み~♪ 日本的情感とユーモアの混ざり具合が良い。主人公は売れない作家大久保と新聞記者の関という腐れ縁コンビで、友情の奥深さを感じました(笑)。怪談を追う話ですが、怪異に寄り添うような面もあってそれも良かったです。シリーズにして欲しいです~!!2019/05/28
mariann
25
昭和初期?好きな時代背景で酒浸りの売れない作家大久保の元に腐れ縁の大学の同級生である関が訪ねてきて、新聞の連載「帝都つくもがたり」の怪談話を共に集めることになった。よくある怪奇「かもしれない」ではなくガッツリ怪奇現象が起こるタイプの本。怪談話はどれも切なく哀しい話だった。それにしても大久保の飲み過ぎは看過できないレベルだがあの時代では当たり前なのか?最後の彼自身が闇落ちしそうになる話はあり得そうで本当にヒヤヒヤした。最初は結構淡白な関の人格が変わっていくのが見どころです。2022/02/28
瀧ながれ
23
読み始めたときは、主人公二人の性格や関係が、既存の作品でよく見るやつだなあということが気に掛かっていたのですが、彼らが出会う怪異の切なさが魅力的で、どんどん読めたのと、二人のつながりに影響を与える最終話によって、きちんと一冊が結末したので、いい作品であったという読後感が残りました。最後のあれは、ぜんぶ告白しなくても回想シーンかなんかで読者にだけわかるようにしてもよかったのでは?と感じたのですが、ここまで告白しても今後の訪問に触りはない関係となった、てことかな。2021/06/26
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