内容説明
北海道の麻薬取締官・大塚に、ロシアマフィアと地元やくざとの麻薬取引の情報が入る。現場を押さえるため万全の態勢で臨んだ大塚だが、ブツは押収したものの、麻薬の運び屋であるロシア人を取り逃がしてしまう。ロシア人は、銃撃による重傷を負いながらも、警官数名を素手で殺害し、町へ消えてしまったのだ。あり得ない現実に、新種の薬物を摂取している可能性が考えられた。一方、犯人は逃走する際に一枚の絵を大事に抱えていたという。この絵は一体何なのか? 大塚はロシア人ホステス・ジャンナの力を借り、それがロシアの教会で百年にわたり封印されていたイコンであることを知る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーさん
13
大沢ワールドはホントに読んでいて心地がいい❗大沢御大の作品はハードボイルドの核がしっかりあって様々なジャンルを膨らましていくのが個人的には魅力的だなと感じていて今回はハードボイルド・ホラーといいたくなる話。舞台は北海道。主人公は麻薬取締官の大塚。大塚の上司が新宿鮫シリーズ「無間人形」で鮫島警部と共に闘った塔下情報官。ロシアから覚醒剤の密輸を掴んだ大塚。関係者の検挙と押収に成功するが密輸したロシアマフィアを取り逃してしまう。前半は麻薬取締官による麻薬捜査。道警との縄張り争い。感想の続きは下巻へ。2024/05/07
GORIRA800
7
サスペンスなのにワクワクさせられるなんだか罪深い内容 前半のバリバリの麻薬関連のハードボイルドからオカルト風味の内容になるのは予想外だった でも滑稽でもなくてじっくりと読ませられる2023/02/23
nori
5
新宿鮫シリーズではありません😄が、(鮫島の上司の)塔下が今作の主人公北海道に所属する麻薬取締官大塚の上司として登場する^ - ^。何か嬉しい。話は国際的に広がる壮大な事になっている。ロシアマフィアとイコンに描かれた聖魔の出現で、警察マルB暴対課と麻取部の組織軋轢も加わってそりゃもう大変❗️大沢在昌が力を入れて描いてくれたエンターテイメントストーリー。2024/01/15
みかちゅう
3
帯にはサスペンス長編とあるけど、オカルトですな。 サクサク読めます。2020/05/14
ヤジ
2
下巻を読み終えてからの感想ですね2024/03/28