数字が明かす小説の秘密 スティーヴン・キング、J・K・ローリングからナボコフまで

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数字が明かす小説の秘密 スティーヴン・キング、J・K・ローリングからナボコフまで

  • ISBN:9784866470658

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内容説明

ビジネスのトレンドである「統計的思考」を、
小説や文章の世界に応用した画期的な1冊!

作家は、小説内では異性に<キスをさせる>。
男性作家は、男よりも女に<キスをさせる>。
統計から見えてくるジェンダーによる偏りをはじめ、
文章のテクニックまでを検証。

言葉と数字の世界へようこそ!
1)膨大なテキストを解析して数値化。
小説にまつわるさまざまな「ルール」や「思い込み」を検証します。
2)取り上げる作品も、古典文学から、ベストセラー小説、ファンフィクション(いわゆる二次創作)までさまざま。
大量のデータベースを用いながら、使われる語彙や表現を統計的に扱うことで、小説についての一般的な言説がデータによって裏切られ、また証明されます。
3)作家志望の方はもちろん、小説好きのみなさんならだれでも楽しめます。

<本書で検証されるトピックの一部>
◆「副詞を多用するな」と語ったヘミングウェイは、本当に他の作家より副詞の使用頻度が低いのか?
◆男女で書き方の差に違いは出るのか?
小説にはジェンダーの偏りが(かなり)あった!
◆データ解析で覆面作家の正体を暴けるのか?(スティーヴン・キングと変名であるリチャード・バックマンの文章を解析してみると…)
◆一文の単語数がどんどん減少していることが判明!
◆共感覚者だったナボコフは色名を他の作家より多く使っていて、いちばん多用された色は藤色だった。
◆『ハリーポッター』のヒットで、アメリカの書き手がイギリス的表現を多用するようになった?
◆(ありきたりな)動物の直喩をいちばん使っている作家は、『チャタレイ夫人の恋』のD・H・ロレンスだった。
◆イギリスとアメリカの官能小説でもっとも差が出る単語
◆ニューヨークとテキサスの官能小説でもっとも差が出る単語。
◆ベストセラー作家は、表紙の20%を名前が占めるようになる。…etc.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マエダ

80
素晴らしい一冊。ある種小説を統計の観点からみるというのは捉え方によっては冒涜ともとれる。勝手に背徳感を抱えながら読んでいた。副詞が少ないから素晴らしい小説?5分で痩せるダイエットみたいな表現だが単語の使用頻度や男性作家、女性作家のクセ等ここまで割り出せれば5分で痩せることなどたやすい。2018/08/20

くさてる

25
こういう形での文芸批評ってありなんだ、と思ってとても面白かった。いっけん馬鹿馬鹿しいというかマジで?と思うような手法なんだけど、印象論ではなく数字で表れる作家の特性を論じるという意味で興味深いアプローチでした。にしても、いわゆる二次創作であるファンフィクションの分析の項目があるのがすごい。2023/10/08

メルル

24
小説と数字。小説がたくさんの単語の集合体と考えた時、統計学が物を言う。指紋のように独特の癖を発見できたり、文章も嘘をつけない。良い小説を書くために省くべきと言われているようなことが、実はそうでも無いこともある。案外、みんなやっちゃってるじゃん(笑) それにしても表紙に踊る著名な作家の名前、大き過ぎやしないですかね。日本ではこんなの見たこと無い。やっぱり日本は装丁を大切にしていると思う。表紙を見た時の雰囲気って本当に大事だよね。2018/08/16

ロア

23
海外文学好きなら、より一層楽しめると思います。私的にはキングがたくさん取り上げられていて嬉しかった。キング大好き!(*´∀`*)✳︎✳︎✳︎巻末の注記が変わったページ配置になってるのは意図したものなのかな?不思議〜(´・ω・`)2018/10/17

Akito Yoshiue

17
違った角度から小説について考えさせられる好著。2018/09/13

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