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内容説明
宗教の本質的要素=宗教生活の基本形態を明らかにした古典的名著を清新な新訳で送る。上下巻を合本した「完全版」、待望の電子化。【上巻】序論「探求の目的」と、宗教の定義を検討しアミニスム、ナチュリスムなどの主要学説を批判した上でトーテミスム研究の略史を扱った第一部「前提問題」、さらに第二部「基本的信念」のうち、トーテミスムの概念を掘り下げ、その原理であるマナの概念を析出する第七章までを収録。【下巻】霊魂と精霊の概念を扱う第二部「基本的信念」の後半に続いて、禁忌の体系や供犠、また償いの儀礼や聖概念の両義性を検討する第三部「主要な儀礼的態度」を収める。「結論」では、研究結果を再検討し、共通の行為としての宗教儀礼が社会を「作り直す」根源的行為であることを解明する。詳細な訳者解説を付す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
34
15
前半の原論的な部分は、シンプルな力強さがあって、たぶんいまでも立ち返って吟味するだけの値打はありそう。ただし有名な「聖/俗」の対立概念は、典型的に西洋的なカテゴリーを非西洋社会に投影しているようにしか見えないし、いま読む価値があるかどうかは微妙。「儀礼」について論じられている第3部を含む下巻に期待しているのは、空虚な身ぶりとしての儀礼こそ、どんな宗教的な「信念」よりも根源的に宗教的なカテゴリーなのだ、みたいな議論になればおもしろそうだなとおもってのことだが、たぶんそうはならない。2017/03/09
てれまこし
8
人間の思考の枠組みとなる概念は宗教的経験から生まれた。そして、宗教的経験とは社会的経験である。日常によって分割された個が、集団心理のなかで自己を超え、全体へと合一する瞬間である。この概念の社会的基盤の発掘は認識論を覆す。社会科学とは自然現象に適用可能な概念を社会にも適用しようとするものであるが、その由来を辿ると、もともと社会現象から生まれた概念を自然に適用したものなのだ。こうして精神と自然を媒介する第三の領域、社会が発見される。しかし、社会の概念が自然にも適用可なのは、社会もまた自然だからか?その逆か?2019/04/08
ラウリスタ~
6
流し読み。トーテム信仰が動物崇拝とはいかに異なるかとかそんなことが書いてある。わりと冗長な文章。2014/10/26
はやー
2
7章の「マナ」概念が非常に魅力的で面白かった。どんどん話が広がっていって「だいたい全部マナじゃん!」みたいな感じになる。面白いことは面白いのだが、さすがに現代では否定されてるのかな?2018/06/08
井蛙
2
最も原初的な社会形態である氏族社会において見られるトーテミスムこそが宗教の初期形態であること、そこから宗教の本質を取り出すことがデュルケームの目論見である。トーテミスムの宗教的本質としての聖性は氏族の成員、トーテムに採用された動植物、そしてなかんずくトーテム記章が有している。この聖性の非人格的な神性はトーテム種の内在的性質に由来するものではない。むしろそれは社会の超個人的威力であるという。こうしたデュルケームの議論は宗教の一見すると非科学的な性格を余すことなく科学的説明に還元することを狙っている。2018/01/27
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