内容説明
その年1886年は,奇妙な出来事が起こった年だった.いくつもの船が海で〈何か巨大なもの〉に出くわしていた.それは長い紡錘形の物体で,時に燐光を発し,クジラよりもずっと大きく,ずっと速かった.アメリカ海軍から依頼され,追跡行に加わったパリ博物館教授アロナックス氏は,ついにその怪物に遭遇した.(全2冊)
目次
目 次
第 一 部
第一章 逃げる岩礁
第二章 賛否両論
第三章 旦那さまのお気に召すままに
第四章 ネッド・ランド
第五章 いきあたりばったり!
第六章 全速力で
第七章 新種のクジラ
第八章 動中動あり
第九章 ネッド・ランドの怒り
第一〇章 海 の 男
第一一章 ノーチラス号
第一二章 すべて電気仕掛け
第一三章 いくつかの数字
第一四章 黒 潮
第一五章 招 待 状
第一六章 平原の散歩
第一七章 海底の森
第一八章 太平洋海底での四〇〇〇里
第一九章 ヴァニコロ
第二〇章 トレス海峡
第二一章 陸地での数日
第二二章 ネモ船長の雷
第二三章 不快な眠り
第二四章 サンゴの王国
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
110
ふしぎの海のナディアの原作と言うから読んだが実は原作とは別の作品になっていることに驚いた。しかしネモ船長などが強い人間不信に陥っている理由とか謎が多い状態で話が進んでいくところが面白かった。しかも1886年の作品と聞くと潜水艦が開発段階にあったものなのに著者は想像力が豊かだなと思った。2013/08/10
みつ
26
子どもの頃ジュヴナイル版で読んで以来の本作。学校から行った映画でも観たが、原作を読むのは初めて。1862年7月、世間を賑わす「謎の巨大生物」を追うべく探査船に乗り込んだ教授とお付きの青年、そして銛討ちの名人が船から投げ出され、潜水艇ノーチラス号(であることが後にわかる)に救助されるところから物語は始まる。ネモ船長(ラテン語で「だれでもない」という意味(p143)とは知らなかった)と教授の語らいは、(当時の?)科学知識と海に関する統計が満載。既にラッコが絶滅の危機にあること(p259)も初めて得た知識。2024/04/24
まえすとろ
24
千葉にあるのに東京な「ネズミーランド」のアトラクションにもあるので若い世代でも題名だけは知っているであろう海洋SFの古典。今から150年前に描かれた本書は帆船がやっと蒸気エンジンを装備しだした時代で”潜水艦”の概念は大まかな構想でしかなく「鯨のような舟」という外観と水中を自由に動き回るオウムガイをイメージして名づけられた潜水艦『ノーチラス号』と2012/12/10
烏山
15
[再読]とにかく魚や海の生物の名前がたくさん出てきます。昔の偉人、学者の名前も出てくる出てくる…。ノーチラス号、ネモ船長の秘密とは何なのか。 ちらほら、日本や日本海が出てきて、あのノーチラス号も近くを潜ってたのか〜と思うと嬉しくなった。2017/01/06
パブロ
11
子供の頃を思い出すワクワク感。さまざまな船が損害を受ける怪事件。巨大な鯨か、それとも未知の怪物か。胸が高まる好調な出だし。だって、ヴェルヌがこの海洋冒険譚を描いてから100年以上が経っているっていうのに、深海の神秘はまだまだ解き明かされず、最近のダイオウイカの初撮影に大興奮しているくらいなんだもん。まだ見ぬ海底をここまで想像力豊かに描き、さらには潜水艦の装備や機能に対する先見の明には、おみそれしました。ネモ船長の正体は? 目的は? なんてことが物語を引っ張るけど、だんだん博物学的な内容がお腹いっぱいに…。2013/07/04
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