内容説明
笑いと涙と人情の人気シリーズ第十二弾! お江戸は本所亀沢町にある貧乏長屋。万造、松吉の「万松」コンビを筆頭に、左官の八五郎・お里夫婦や後家のお染、浪人の島田鉄斎ら個性的な面々が住んでいる。そんな「おけら長屋」では、今日も笑いと涙の“珍”騒動が巻き起こって……。江戸への出稼ぎ中に行方不明になった夫を、妻と娘が探しにくる感涙必至の「おまもり」や、間抜けな泥棒がおけら長屋に忍び込もうとするも思わぬ展開に巻き込まれる「しにがみ」、江戸にラクダが見世物としてくることになり、万造、松吉が一攫千金を企む「ふうぶん」、黒石藩の家老・工藤惣二郎の年の離れた妹が、鉄斎門下の武士に試合を申し込む「せいがん」といった、笑いあり涙ありの傑作四篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
179
『しにがみ』は泥棒・馬助が長屋の女たちと可哀想な境遇の二人を助ける噺で落語的なサゲが小粋。『ふうぶん』ラクダにまつわる万松たちのドタバタ騒動が楽しい。『せいがん』赤岩に代わって剣術会に出場したいと訴える家老・工藤の妹・扶美は男勝りな娘だが、信太郎を好きになって...青春ものみたいで爽やか、扶美が魅力的で殿様の茶目っ気も嬉しい。『おまもり』お糸が行方不明の夫を探しに田舎から出てきた母娘と出会って一肌脱ぐ。「これぞ人情噺!」本作らしい長屋連中の連携プレイで素直に泣けるし、金太が笑わせてくれて満足!次巻も期待♬2020/04/12
やま
150
本所おけら長屋12作目 2019.02発行。字の大きさは…中。しにがみ、ふうぶん、せいがん、おまもりの短編4話。本所亀沢町のおけら長屋の住人が、おりなす泣けて笑えてしんみりする人情物語です。【ふうぶん】天竺舶来の獣らくだが長崎から江戸へやって来ました。万松の2人は、らくだの糞と小便を煎じて薬にすると、どんな病も治ると聞き、糞と小便を売ってひともうけを企みますが。らくだのつばが掛かると顔がただれる、口から火を噴くなどと言う風聞が流れます(笑) そんな時に、らくだが雷に驚いて小屋から逃げ出します。🌿続く→ 2020/12/16
のり
121
相変わらず賑やかな「おけら長屋」の面々。本作では、目出度い事が二つもあるし、「お里」の足ネタや「金太」のボケ振りは最高。「お満」の出番が少なかったのが残念。そろそろ「万造」と進展があってもいいかな。長屋の住人の如くお節介ですが。「せいがん」が特に良かった。2019/05/08
初美マリン
121
皆様勢揃い!その中で意外な伏兵は、金太ではないか?物語るなかで、なかなかの働きをする!2019/02/18
アッシュ姉
106
新年一冊目は大好きなおけら長屋で初笑いと決めておりました。待ってました殿様!めでたい!さぁさ、もっと呑んで呑んで。おけらーずの女性陣もお酒好きが多くて嬉しい。私も混ぜて~と正月なのをいいことに呑んでばかりいたら母から「おい万松」と呼ばれ、料理がからきし苦手で何回教わっても理解が及ばず「お前は金太か」と言われました。憧れの人はお染さんなんですけどね。2021/01/06
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