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内容説明
時代の荊が苛むとしても、わたしはあなたを――。 1900年イギリス。愛が、家族が、社会が荊だった頃。憧れの作家に師事するため渡英した九條華子。拠り所のない彼女をメイドに雇った貴族令嬢アリス・ダグラスにはある思惑があった。「私を殺して」アリスの切なる願い、華子はその真意を探るが――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Leaf★Moon
7
購入。絵も台詞も美しくて、引き込まれる。文学がモチーフの一つでもあるためか、台詞の力がとても強い作品。朗読劇になると聞いて納得したし行きたくなった。華子の言葉と行動力にアリスは救いを見出すが、華子にそれらを与えた者は……。展開は読めるが結末までは予想できないから、物語全体に程よい緊張感があって良い。2019/10/10
Reticle
5
1900年,謎多き作家を探して師事すべく単身英国に渡った元教師・華子は,ロンドンで貴族令嬢・アリスにメイドとして拾われる。鉄道開業から70年,鉄とガラスの巨大建築・水晶宮のロンドン万博から50年,アジアとの距離を劇的に縮めたスエズ運河の開通から30年,イギリス海峡の対岸では落成から10年のエッフェル塔の下で「19世紀の首都」パリ万博が活況を呈する。そんな近代の幕開けであると同時になお同性愛への「荊」が幅を利かせていた時代,ビブリオファイルを共通項に心を通わせる主従百合は如何であったか。その答がここにある。2023/09/30
おこげ
5
イギリス貴族のお嬢様と住み込み日本人メイド、身分や性別の差異がある時代において咲き始める女同士の愛情。レズビアンと噂されるアリス、それが真実だからこそ華子に向かって放つ「私を殺して」の衝撃的な言葉の中にもアリスの強い決意が汲み取れる。そして華子も次第に自分の気持ちに気付けるのか…?本心を潜ませながら紳士面をするエドワードの動向だけは要注意。2020/01/17
kazumasak
3
物凄い描き込み。まず絵の綺麗さに引き込まれるけど、内容も深い感じ。あちこち行ったり来たりして読んでしまう。2020/02/09
えふじぇいえす
3
絵がめっちゃすこすこのすこ2019/11/07
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