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内容説明
この十年でウイスキーを取り巻く環境は激変した。ジョッキで飲むハイボール、女性が独り酒するシングルモルト、外国人観光客で賑わう蒸留所、一瓶3000万円で落札される国産ウイスキー。本書では、いわばウイスキーの職人・サントリーの名誉チーフブレンダーである著者が、ウイスキーの魅力、特性、楽しみ方から、日本における歴史、ものづくりの現場の楽屋話まで、世界五大ウイスキーの一角を誇るようになったジャパニーズウイスキーの奥深さを余すところなく語る。ウイスキーを“より身近に”“極める”ための必読書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
70
山崎12年は柿をイメージ。響12年は梅酒活用。響17年はブラームス交響曲1番第四楽章。読メ各位向けの謎は、1時間半の作家達のブレンド結果を膨らませた。そして我が国特有として食中酒として愉しむウイスキー文化があり、例えば天ぷらで塩なら白州。天汁なら山崎。羊羹とシングルモルトウイスキー。そんなウイスキーの一年は人間では三、四年。だから12年モノは壮年期に相当。実に愉しい元サントリーのチーフブレンダーさんの著書。ご興味あればご一読を。蘊蓄増えます。そして最後に。この著書にもあるが、バーのマナーは守りましょうね。2019/02/03
じょんじょん
49
サントリーのブレンダーが書く製造方法に始まり、ジャパンウィスキーの歴史、飲み方、バーの利用の仕方までウィスキーに関するオールラウンド指南書。ウィスキー好きにはとても愉しめる一冊です。「だるま」と呼ばれたサントリーオールド全盛時代、学生には憬れブランドでした。自分はサントリーホワイト(サミーデイビスJrのCM懐かしい)が主流、その頃知ったエンシェントエイジがバーボン好きになるトリガーでした。その後の低迷時代をへてハイボールからのウィスキーの復活、嬉しいかぎり。今のマイご用達ブランドはメーカーズ・マークです。2019/02/25
kannkyo
16
今流行りのウイスキーの本を読了。日本を代表するウイスキー蒸留所、サントリー山崎蒸留所のチーフブレンダー輿水氏の著作。輿水氏が、自身の経験に基づきこれまでの日本のウイスキー産業の歩みを振り返りつつ、美味なるウイスキーとは何か、を読者に語りかけてくる。モルトの香りが薫ってきそうな一冊。2020/01/19
ふたば@気合いは、心を込めて準備中
7
ブレンダーが解説するウイスキーのあれこれ。世界の五大ウイスキーの成り立ちや特徴がよくわかる。日本のウイスキーの良い楽しみ方、飲み方や合わせる食べ物の種類などすぐに実践してみようと思うことが書いてあって勉強になった。ずいぶん酒は飲んできたと思っていたが、知らなかったことがたくさんあったし、試してみたいお酒、併せてみたい肴も出てきた。これからが楽しみだ。2019/01/23
ふね
6
#6 ウイスキーについてはどんどん知識を深めたくて、サントリーの名誉チーフブレンダーで、響などを手掛けられた輿水氏のこの本を読んでみました。ウイスキーにおいて非常に重要なブレンドについて、優秀な原酒を混ぜれば良いわけではなく、異端児的な原酒をブレンドすることで、ウイスキーが開花することがあるという話は興味深かったです。組織論にも通ずるものがありそう。また、人を感動させるために自分が感動する機会を増やすということで芸術に触れる機会を持たれていたとのこと。このあたりは真似したいなと思いました。2024/01/27