ファンタジーランド(上)―狂気と幻想のアメリカ500年史

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ファンタジーランド(上)―狂気と幻想のアメリカ500年史

  • ISBN:9784492444528

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内容説明

【全米で話題のベストセラー、Amazonレビュー500件超】

ニューイングランド幻想、ジェファーソン:独立宣言、西部開拓:フロンティア精神、フォード:大量生産モデル、ディズニー:夢の王国建設、ケネディ:宇宙計画……

アメリカとは何か!? なぜトランプ政権を生み出したのか!?
新世界を信じた夢想家たちとその末裔が創り上げた、狂信者の国家の物語


【絶賛の声、続々!】

「卓越した洞察に満ちた歴史書。既知の出来事が斬新な文脈で描かれる」
ウォルター・アイザックソン(『スティーブ・ジョブズ』著者)

「絶対的に面白い。読めば興奮で脳が踊り出す」
スティーブン・ダブナー(『ヤバい経済学』共著者)

目次

第1章「ファンタジーランド」と化しつつあるアメリカ

第1部 アメリカという魔術【1517~1789年】
第2章 私は信じる、ゆえに私は正しい―プロテスタント
第3章 最初の移住者―一獲千金を求める人々
第4章 ニューイングランド幻想―ピルグリム・ファーザーズの想い
第5章 神を信じる自由―個人主義、反知性主義の芽生え
第6章 架空の仲間と敵―悪魔信仰と魔女裁判
第7章 宗教のアメリカ化―偉大なキリスト教思想家たち
第8章 知識人たちの思想―18世紀の啓蒙主義

第2部 狂信者たちの合衆国【19世紀】
第9章 第一次大狂乱期―合理的なヨーロッパ、狂信的なアメリカ
第10章 実にアメリカ的な二次創作小説―預言者ジョセフ・スミス
第11章 いかさま療法好きな国民―疑似科学と宗教の相互作用
第12章 幻想に満ちた仕事―ゴールドラッシュという転換点
第13章 破壊する怪物を求めて―陰謀説への偏愛
第14章 南北戦争―心理と心理の戦い
第15章 1000万もの大草原の小さな家―開拓時代への郷愁
第16章 幻想の産業化―メディア、広告、娯楽産業の胎動

第3部 理性への傾斜の時代【1900~1960年】
第17章 進歩と反動の時代―1920年代のアメリカ
第18章 理性vs.信仰―装いを新たにした古い宗教
第19章 娯楽ビジネスこそアメリカの本分―映画、ラジオ、出版
第20章 郊外のユートピア―陽光降り注ぐ理想の地
第21章 アメリカの黄金時代―まともに見えた1950年代

第4部 狂気と幻想のビッグバン【1960~1970年】
第22章 ヒッピー―60~70年代の若者文化
第23章 知識人―科学は信仰の一形態
第24章 キリスト教―異端派、急進派の巻き返し
第25章 現実か、フィクションか―20世紀の陰謀論
第26章 幻想・産業複合体―子ども化する大人たち

用語一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

70
植民・建国の時代から、現在までの米国の意識の歴史。欧州から追われてきたプロテスタントたちの考え、正しさよりも信じることを優先することが根底にあり、その応用が現在の奇妙な状況をもたらしていると著者。商業として国民も世界にも影響を与えた、バーナム、ディズニー、マーケティング文化。ヒッピー、ポスモダ思想、オカルトなどの60年代までを考察。いやあ実に網羅的でさらっとトピックを書いていると感じる。ピンチョンやPKディックの引用などもある。若い国やからなあとも。奇妙な米国の宗教史など刺激的で読み物として。下巻に。2023/01/03

樋口佳之

47
議会襲撃という大事件を起こしている人が、現場でセルフィー撮っていたのが大変ファンタジーランドだな。/大統領就任式が行われた日に読み終わると、評判良いけど就任式っていうのがファンタジーランドのそれなのだなと感じてしまう。バイデンは聖書に手を置いての宣誓。詩がわるいわけでも、信仰を持つことが悪いわけでもないけれど。選挙結果によって4年間行政の長の職を任された人、本来はそれだけの事。/歴史的な宿痾という話にだけ流し込むのは危険だけど、トランプはここ二三十年の結果ではないと読める本でした。下巻へ。2021/01/21

ショア

26
著者曰く、アメリカ人のうち事実や科学に基づいた判断をしている人はおおよそ1/3程度で残りの2/3のさらに半数は陰謀論を信じる傾向にあり昨今ファンタジーランド化が著しい。1960年代に蔓延した「他人がどう思おうと自分の好きなことをしろ」という客観より主観重視の変化。情報通信技術の発達により自分と同じ信念の仲間を見つけやすくなり孤立しなくなった。と。どこまで事実調査に基づくものかわからないが扇動されやすい民衆が一定数いるらしい。日本も程度問題か。2022/08/27

コニコ@共楽

26
アメリカという新世界は狂気と幻想によって作られた、ということが500年の歴史を紐解きながら丹念に語られる。ファンタスティックという言葉も軽蔑的に使われていたのが、時代を追って最高の褒め言葉になり、理性が大風呂敷の熱狂に浸食されていく様が歴史上の事件から明らかにされていく。上巻では、異色な切り口で1970年代までが論ぜられ、面白く読んだ。現代の主流になるキリスト教福音派がどのように発展していったかも興味深い。2020/04/29

塩崎ツトム

23
手前味噌ながら、拙著「ダイダロス」の帯には「陰謀論のSF」というコピーがついているけど、フィクションと現実が混淆したディストピア(あるいはユートピア)のネタのほとんどは、アメリカという荒野の新国家であらかた試されていて、ぼくのようなペーペーな物書きには、それの拙いエピゴーネンしかできそうもないと痛感した。それはともかく、ぼくらはフィクション(共同幻想)で社会を構築する当事者であって、それの単なる消費者、さらにいえばそれの奴隷に堕してはいかんのだ。2023/04/10

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