内容説明
美波高校の演劇部、舞原吐季と琴弾麗羅のもとに、映画出演の打診が舞い込む。依頼者は映画研究部を退部し、同好会を立ち上げた笹森瑛斗と長井涼介。二人は「高校生映画コンクール」で受賞することで、かつての部員たちを見返そうと躍起になっていた。
頼まれてもいないのに協力を申し出た千桜緑葉の命令で、嫌々ながら参加することになった吐季だったが、映画制作は一筋縄ではいかず……。
『残酷』な運命に『告別』した高貴な子どもたちが織りなす『初恋』の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Junichi Yamaguchi
49
『映画が好きだから』… うろ覚えではあるが、この作品を読んでいると過去作品を思い出して暖かい気持ちになる。 ロミオとジュリエットの原点はここにあった。。2019/01/22
さばかん
47
『追想』が5年前ってマジ? どうりで全然覚えてないわけだわ……。 あ~また最初から読み直したくなるな~~。 2019/02/27
ぽぽ♪
42
久々に吐季と緑葉に会えて嬉しいです。作者の後書きにもあった様に、てっきり後日談なのかと思ってましたが、高校時代の懐かしいメンバーに会えて、これはこれで良かったかな。映研を辞めて独自に映画を撮ることにした笹森の懇願で映画出演をする事になった吐季と緑葉。笹森が本当に映画が好きなんだなってのが伝わってきて、読んでて楽しかったです。又番外編でノーブルチルドレンメンバーを読みたいです。2019/02/23
小夜風
32
【所蔵】シリーズの番外編。読んでいてこのふたりを出演させる映画ならアレでしょうよ!と想像しましたが、吐季くんのこんな使い方があるとは、大正解だと感心しました。この子たちのこの先に待ち受ける苦難を知っているからこそ、ほんのちょっと前の小休止のような楽しい時間が垣間見れて嬉しかったです。巻末の相関図や一族の構成を見てもなかなか思い出せなくて…綾崎さんの本は何度も繰り返し読むか、まとめて一気に読むのが正解なのかもしれません。おばさんはもう開き直って記憶を放棄してますが、それでも一冊一冊楽しく読めています(笑)。2019/02/09
ミホ
29
番外編も出たけど更に新作刊行されたノーブルチルドレンシリーズ。この時はまだ、とこの時からをまたいでの頃にあった出来事で、登場人物たちがきれいにそれぞれの立場に収まって面白いストーリー仕立てでした。懐かしい面々に会えて良かった。全力投球のヒロインと真逆のヒーローとでどんな映画製作になるか波乱万丈でしかないとも感じうるけど、依頼者の笹森くんの映画制作の仕方が功を奏したのでしょうね。我が強い彼等だもの。青春ストーリーとしてもまたよかった。2020/03/01