内容説明
御側御用人となった意次は、栄進を重ねて、ついに老中に就任した。新知識をもつ文化人との型破りの交流を楽しみ、諸外国の動きに鋭い関心を払い、財政の立て直しに市井の活力を導入する奉公の日々。しかし、実力者に集まる金品、めざましい立身の蔭で、要人との確執は表面化し、将軍継嗣問題を機に、恐るべき敵の姿が、次第に明らかになってくる。水際立った容姿の沈着果断な指導者・田沼意次の生涯を描いた大作、全3巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
東森久利斗
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脱ヒール宣言、汚名返上推進、悪書追放、ネットの書き込み削除、名誉棄損で勝訴間違いなし、歴史誤認、歪曲の最右翼。時代に早すぎた改革家、真の政治家、希代のエコノミスト、開明家、国際派、ダイバーシティ&インクルージョン先駆者。理解されない異才の宿命、悲劇、無益な武家社会のスケープゴート。自己中で保守的な凡人の妬み、恨み、四面楚歌での孤独な戦い。江戸城本丸、徳川治世の政治の舞台裏、江戸の街並み、社会情勢、将軍の仕事、旗本直参の生活、閉鎖的で無意味な慣習、江戸時代中後期の世界を体感。徳川家終焉への足音が聞こえる。2024/06/06
もじゃ
0
半ば強引に感じるところもあるが、全体としてみると面白い。教科書だと数行で済まされることをじっくり読めるのは嬉しい。あと一冊で終わりなようなので近いうちに読もうと思う2012/04/24