内容説明
女性記者さつきを描くシリーズ第2弾!
絵草紙屋万葉堂のさつきと兄の喜重郎が初めて出した瓦版(読売)は、田沼意次・意知父子についてだった。恩人といえる意知の名誉をを回復したいという思いの内容だったため、世間の評判は良くなかった。
次号の読売を、考えた末に近所の長屋での窃盗事件にしたさつき。犯人が「あやかし」ではという読売に対抗して、それとなく犯人がわかるように書いたため逆恨みされ、兄の喜重郎が刺されることに。犯人は、逃走してしまう。
その次の号は、盗賊団の「蛇の目」にしようとさつきは考えた。すると、日吉堂の伍助が、以前一緒に仕事をしていた栗橋と万葉堂を訪れ、伍助は「蛇の目」のことを書くなと言い残して去った。
その頃、さつきの親友であるおよねは“黒鳶式部”という筆名で、初めての黄表紙を刊行した。そして、さつきに喜重郎への思いを告白するおよね。およねは、しかし喜重郎がさつきに思いを寄せているのを感じていた。さつきと喜重郎の両親が違うということも。
さつきも伝蔵への恋心を抱きながらも、はっきりと伝えることができず……。
そして、蛇の目は再び活動を開始しようとしていた。
シリーズ好評第2弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
30
「絵草紙屋万葉堂」第二作目。主人公のさつきはどうやら出自に大きな謎があるらしい。そして兄の喜重郎はその鍵を握っている?さつきの山東京伝への恋心はどうなる?と、色々気が揉めます。作者さまは、さつきを通して言葉が持つ力の強さとか、怖さを描きたいんだと思うんですが…。それなら、万葉堂の再建をもっと主軸として描いて欲しいなぁと。ちょっととっ散らかった印象の巻でした。2020/12/01
真理そら
21
さつきの出生の秘密や駒三の過去、栗橋靱負の役回りなどが少しずつ明らかになってきた。只野真葛も登場してきたりとか賑やかな展開だった。読売と冤罪、読売がある組織の連絡に使われている状況などを読みながら、ふと昨今のマスメディアを思い浮かべたりする読者なのである。2018/11/16
Norico
6
絵草紙屋万葉堂シリーズ2作目。なかなか読売書かなくて、生活大丈夫なのか心配しちゃう…。頼りの駒三さんの正太は?2022/09/19
akogoma@灯れ松明の火@SR推進委員会
4
シリーズ2作目。2021/09/29
陽ちゃん
4
読んでいるうちに前作のストーリーを思い出しました。読売を出すことに躊躇しだしたさつきを見守る兄の喜重郎、幼なじみのおよね、その兄の伝蔵たちですが、中々思うようにはいかないですね。しかも万葉堂に古くからいてさつき兄妹が頼っている駒三が急に姿を消してしまうし…。無くなった平野屋と万葉堂との関係やさつきの出自、駒三の正体など謎が増える一方ですが、さつきと伝蔵、およねと喜重郎の仲がどうなるかも気になります。2019/01/02
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