小学館文庫<br> 絵草紙屋万葉堂 鉢植えの梅

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小学館文庫
絵草紙屋万葉堂 鉢植えの梅

  • 著者名:篠綾子【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 小学館(2018/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094065121

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内容説明

田沼意知殺害の真相は?新シリーズ開始!

 さつきは、兄や母親と絵草紙屋を営んでいたが、母・お登勢が体調を崩して寝込んでしまう。母を蘭方医に診てもらおうとしたが、伝手のないさつきは紹介してくれる人を探そうとした。そこで思い出したのが、店に来た佐野という武士のこと。自分の家系図を、老中の子息である山城守田沼意知に進呈する話をしていた。佐野を捜し当て、知り合いの栗橋と兄の喜重郎と訪ねたさつきだったが、佐野は、家系図を渡したもののその後何も返事もない田沼への悪態をつくばかりだった。
 そこで、杉田玄白の塾にいる医師を紹介してもらおうと、さつきは地本問屋に出かけた。偶然居合わせた侍に紹介状を書いてもらい、大槻玄沢という医者に母を診てもらうことができた。しかし、病の悪化した母は亡くなってしまう。病床で、母は自分がさつきの生みの親ではないことを告げた。
 母亡き後、上手くいかなくなっていた万葉堂を立て直すために、友人のおよねに勧められて読売(新聞)を出す事にしたさつき。そんな折、田沼意知が佐野に刺殺されたことを知る。それを書こうとするさつきに妨害の動きもあって…。事件の背後にあるものは? 気鋭の作家による待望の新シリーズ(2018年5月発表作品)!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユメ

39
亡き母の遺志を継いで絵草紙屋万葉堂を守るさつきは、創作に熱中する周囲の人間と比べて自分にはやりたいことがないのに劣等感を抱いている。そんなさつきに訪れた転機は、佐野善左衛門による田沼意知刺殺事件だ。さつきは偶然両者と関わりがあった。佐野を世直し明神と讃え、殺された田沼を罵る民衆を目の当たりにしたさつきは、田沼の本当の姿を伝えようと読売を書くことを決める。言葉が刃となる恐怖を味わったうえで、自分はそれとは違う言葉の使い方をしたいというさつきの志に心打たれた。波瀾の予感に満ちた展開だが、ヒロインを応援したい。2019/01/05

はにこ

35
実在の人物が結構出てくる、女性活躍時代小説。まだ幼さが残るような年齢で店を立て直そうと奮闘するさつき。さてどんな展開が待っているのだろうか。言葉は凶器にもなる。昨今のSNSにも当てはまる。2021/12/02

kagetrasama-aoi(葵・橘)

26
「絵草紙屋万葉堂」第一巻。物語の最初がやや間延びしている印象。頑張って読み進め、漸くどんな話になるのか興味を感じてきた所で次巻へ。まあ、続き読みますけど…。主人公が十四歳、いくら現代より成熟するのが早かったとは言え、流石にその歳で店を立て直すって無理な感じがして痛々しい。後の山東京伝への恋心もね(ToT)。実在の人物とどう絡んで行くのかはちょっと興味そそられます。特に妹の“黒鳶式部”はあまり小説に登場しない女性なので楽しみです。2020/11/30

真理そら

16
絵草紙屋の娘・さつきの物語だが、父母が亡くなってから絵草紙屋が立ち行かなくなり、瓦版を出そうとしている。田沼意知が佐野善左衛門に刺された事件で他の瓦版屋やそれに煽動された一般町人の姿を見て、さつきは自分の知る意知と佐野の姿とのずれに言葉の怖さを知る。今後はさつきの瓦版記者としての成長物語になるのだろうか。主人公よりその友達の山東京伝と黒鳶式部が魅力的に描かれている気もする。山東京伝と蔦重はどの作家さんも魅力的に描かれるのはなぜだろう。2018/05/09

ごへいもち

13
なんだか起伏の無い話。続きは迷う2023/10/25

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