内容説明
“宇宙スケール”で考えると、人生はほんとうにスッキリするのです――。人生の目的とは? 教養とは? 仕事とは? 人間関係とは?宇宙の誕生から文明のゆくえまで、138億年の時空スケールで追究しつくす世界的惑星学者がはじめて綴る、「知的興奮に満ちた100年人生」を送るための25講!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
booklight
33
惑星物理学者、千葉工業大学学長。宇宙誕生から現在までの138億年の物理現象を理解できれば、人生がとてもすっきりと(理論的に整合して)美しく見えてくるという。大きな流れが見えれくれば視野を大きく持てる。ちょっと仏教の無常観に似ている。〇恐竜が天体衝突で絶滅したように、世界は予期せぬ天変地異で大きく変化する。であれば、一瞬一瞬を精一杯生きることが大事。〇理解するというのは、自分の中に内部モデルを構築すること。人と分かり合えないのは内部モデルが違うから。〇きわめることが人生のテーマなので、挫折があっても当たり前2022/05/06
金吾
21
人生論の一つであり、題名ほどの特異性はありません。主題の世界は斉一性ではないというのは印象に残りました。2024/01/12
inami
12
◉読書 ★3.5 我々が生きるこの世界を、宇宙138億年の時空で認識できるようになると、人生のあらゆることの見晴らしがよくなると語る。時空の中では時は流れず、古典物理学的には「過去」も「未来」も幻想に過ぎない。「時間が流れる」といのうは、人間の記憶のなせるわざで、意識の産物。個々の人の凍結された瞬間の事象の断面をつなげたものが人生だと・・。「宇宙」と「人生論」をミックスしたテーマはピッタリだなと思い読んでみたのだが・・世の中、もう少し宇宙感覚(次元)で物事を考えられる人が増えると変わると思うんだけどなあ〜2018/11/15
大先生
10
「この世界は斉一説ではなく、予期せぬ出来事によって成り立っている。」「わからない未来に思い悩むことほどムダなことはなく、いまのこの一刻一刻を精一杯生きることこそが人生において大事」。宇宙の誕生から138億年を俯瞰してみた結果、著者はそういう考えに至ったそうです。6500万年前には天体衝突で突然恐竜が絶滅したわけなので、「歴史に学べ」という斉一説的なお説教はナンセンスだと…。ただ、注意したいのは、今を精一杯生きることが大事といっているだけで、将来の備えは不要とはいっていないところかと…。2021/11/17
Monty
5
本のタイトルを見て購入。天文学者執筆という事で共感できた。138億年の間、生命の誕生や恐竜の滅亡をはじめ、時として急変が起こってきた。人間が生きてる時間感覚では大きな変化がないと錯覚し、思考停止がちになる。今、138億年の時空で、検証したり、立証できる時代となると、人生の見晴らしが良くなる。思考を続けるためのひらめきは、普段から考えている人に訪れる 。2018/12/27