内容説明
自身の過去やセクシャリティと向き合ってきた少年アヤが、なにもかも捨て、骨董品屋で働いていた日々を私小説として描く。「ぼく」が、ものや人を通じて「生」を組み立てていくものがたり。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひとみ
4
webで連載されていた少年アヤちゃんの私小説。透明にならなければならないという思いから集め続けてきた可愛いおもちゃを手放そうとしていた青年は、それがきっかけで骨董品屋でアルバイトを始める。夢を抱いてアルバイトをする同僚との間の距離を埋められず 、大切なコレクションを二束三文でフリマで売り払う。この世から居なくなろうとするかのような彼を引き止めたのは、古着屋で出会ったパワーパフガールズのブロッサムのぬいぐるみだった。複雑な心情をナイーブ且つ時にユーモラスに語る、変わらず高い筆力に圧倒される。2019/03/19
soucute
4
ラジオで花田菜々子さんがオススメしてた1冊。透明になりたい26歳の男の子の話。親友と素直に生きる難しさと向き合いながら乗り越えていく姿がとてもよかった!2018/12/27
mi
3
少年アヤさんずっと読んでみたくて初めて読んだけど、ここまで惹き込まれるとは思わなかった。 「ふるびたものや、いらなくなったもののなかで見る子どもたちは、身体じゅうふわふわした産毛に守られてぴかぴかしていて、歴史が積み重なっていまがありますとか、血を受け継いで子どもがいますとか、ぜんぶうそみたい。ぜんぶどうでもいいみたい。」 エッセイをかくって、解釈を与えながら日々を生きるって簡単にできることじゃないよなあ、ってことを考えた。2021/03/08
しおり
3
少年アヤちゃんの文章が、感性が大好きだ。仕事の休憩中だけど、涙が堪え切れなかった。ここが家だったら、本を抱きしめて、ありがとうっていってた。2019/10/10
ゆ□
2
なんだか良かった。2022/09/19