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内容説明
先進国産業や企業の成功要因を徹底分析した新立地・集積理論「クラスター理論」や都市問題の解決策を論じるなど、競争戦略の可能性を広げる話題の論文集。国の競争優位、環境対応、都市問題、医療システム競争など企業の競争戦略を鳥瞰して再構築するための理論書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kiyoshi Utsugi
21
マイケル・ポーターの「[新版]競争戦略Ⅱ」を読了しました。 競争戦略の後半の部となるⅡは、その中が二部構成になっており、全部で六編の論文が収録されています。そのうちの五編は1990年代のものです。まだ日本がそこそこ活力のあった頃なので、例としてホンダとか取り上げられていたりして、日本人の私にとっては正直嬉しかったです。 また国の競争優位という中でも、日本が取り上げられており、喜ばしい限りでした。 今だったらその他扱いなんでしょうけど… 大作であった本書も何とか読み終えて、ほっとしてます。(笑)2019/10/30
Francis
11
猫町倶楽部東京アウトプット勉強会でこの本のⅠを取り上げたが、Ⅱで読書会はしないとのことで読んでしまうことにした。こちらは個々の企業の戦略よりもクラスターという産業立地や環境問題と企業競争の関係、医療問題などミクロ経済学的な問題を扱っており、経済学出身者にはこちらの方が難しいとは言えとっつきやすいはず。それにしてもポーターさん、貴方は多芸多才ですね~。経済成長のことでTwitterで独断と偏見に満ちた言説が飛び交っているが、こういう人にはこの本の第1部「立地と競争優位」を読ませたほうが良いような気がする。2020/03/19
tkokon
5
【色あせない理論】○そのⅠに引き続き。○本書は、「産業クラスター」についての考察が一番印象に残った。○単なる「労務費」「マーケットの近く」というだけでなく、産業のエコシステムが集積することによる有形無形のメリットが、一つのクラスターを作る好循環を生むことを、グローバリズム云々が経営課題として一般的に認識されるよりはるか前から提唱されている、ということに驚く。○この理論は今も色あせない。2021/01/01
やまやま
5
国の競争力という点では、生産性が唯一意味のある概念というのは、かなり単純化しているが理解しやすい論点である。何が生産性とその成長を決定するのか。それは産業(セグメント)ごとに異なるもので、特定の産業をイメージして分析している。特に、技術・スキル集約型のセグメントの成功要因の分析が必要としている。次に、立地論関係の論文が続くが、クラスターの分析、国際立地論のあと、インナーシティの分析がなされ、貧困地域の解放は政府補助金でなく民間セクター企業の活動モデルを示唆する。ただ、労働力の水準向上はこれで可能なのか。2020/07/17
このこねこ@年間500冊の乱読家
4
⭐⭐ 環境問題対策についての戦略や低所得地域での戦略など…… ポーター氏はどこまで細かく戦略を立てる気なんだ?(笑) もはや相当上位レベルの戦略なので、ある程度腰を据えた経営者が読む本ですかなぁ。 一介の社員の私にはまだ早かったようです。2019/12/12