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内容説明
現代の常識では不可解に思える歴史的事件も、当時の価値観でみると全く違ったものになる。本書は、日本史に登場するさまざまな謎を、別の角度から読み解き、その真相に迫ろうというもの。柿本人麻呂はなぜ正史に登場しないのか? 道元の教えは一度滅んだ? 明智光秀の黒幕は誰なのか? 徳川幕府に「副将軍」という職はない!? 大久保利通と西郷隆盛はなぜ決別したのか? など、学校の授業では絶対に教えてもらえない14講義。 理由のわからない事件があると、人間は、なんとしても納得したい欲望に駆られます。そしてあとでもっともらしい理屈づけをします。私はこれを「逆算の論理」とよんでいます。不可解な事件の原因をあとで推論する論理です。光秀謀反における怨恨説は、まさにこの逆算の論理の典型といってよいのです。(本文より抜粋)『歴史「謎」物語』を改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
32
謎の真相とありますが、ほとんどが既に流布されている話をまとめているだけの内容に思えました。柿本人麿は面白かったです。2023/01/25
takka@ゲーム×読書×映画×音楽
18
同シリーズの戦国史の授業に続き、謎の真相も読んでみたが、謎の真相と書かれているとおり、知られざる歴史がどんどん露わになっていき、まさにミステリー小説を読む感覚になるほどのめり込むようにして読了した。本能寺の黒幕説や山本勘助は存在したのかという定番の話から、歌人・柿本人麻呂がなぜ正史に登場しないのかや賤ヶ岳七本槍で有名な加藤嘉明の後継の明成の話など幅広いテーマについて述べられている。やはり「歴史は深く学ぶほど楽しい学問だ」と井沢元彦さんや倉山満さんの著書から感じさせられる。2021/04/12
Yukihiro Nishino
14
本能寺の変など、歴史の真相は永遠に解らないかもしれない。だからこそいろんな解釈ができて面白い。この本もそんな歴史解釈の一冊。2018/09/05
きとぽん
14
日本史に登場する様々な謎を、筆者の想像も踏まえつつ読みとき、その真相を探っていく本著。小説チックな所もあるが、おおむね筋は通っている話が多く分かりやすい。よくここまで想像したり、調べたりされたものだなぁ〜と。楽しく読了。授業の小ネタにも使えそうです。「絢爛たる戦国の終焉、大阪城」がお気に入りです。司馬さんの城塞を読むきっかに!2017/09/17
maito/まいと
12
日本史にまつわる謎についての井沢本。ただ、どちらかというとトリビア要素が濃厚で、深い井沢論期待していた方には物足りないかも。井沢本はこういったカテゴリー・テーマ本になると極端に口調が緩くなる傾向があるが本書も例外ではない。裏を返せば日本史雑学本としては視点が斬新で結構おもしろい(笑)2016/02/05