内容説明
長編マンガの描き下ろしの依頼を受けた竹本は、“玲瓏館”の一室を借りて作業を開始した。怪しげな使用人たち。アシスタント陣。そして館に集まった錚々たるミステリ作家・評論家・編集者たちの面前で、突然『モルグ街の殺人』見立ての殺人事件発生!一同は早速推理合戦を開始するが、真相に辿り着けないまま、第二の見立て殺人が起こってしまう。彼らは果たして犯人をつきとめ新たな凶行を阻止できるのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuki
29
今から20年ほど前の、新本格華やかなりし時代の黒死館オマージュミステロイド。当時の新本格作家を追っかけてメフィストやダ・ヴィンチ、小説すばるを購読なり立ち読みなりした読者をターゲットにしていると思う。私は作中に出てくる漫画「入神」を購読したくらいにこの界隈にハマっていたのでめちゃくちゃ懐かしいし楽しいのだけれど、今はお着物が似合う風格の京極先生が当時はこの表紙絵みたいな雰囲気の方だったって分かっていないとちょっとついていけないのではと思う。今の世代には異能力のない文ストのノリだと説明すれば通じるか。2018/06/23
コロチャイ
5
兎に角、前置きが長く感じた。やはり匣の中の失楽のような、神秘性のあるものがいいが、ウロボロスを二作読んでいるので、やっぱり下巻へ進まなければ❗️2021/11/21
悪者みきこ
4
初読と思って読んでいたら既読だったことに気づいたΣ(゚ロ゚;)上代特殊仮名遣のところでやっと気づくww2021/08/26
えっ子
4
今度は、メフィストに掲載された小説ではなさそう! 黒死館とかモルグ街とかミステリ読みには垂涎の舞台装置……2019/02/24
のっち
3
☆☆☆★ 「黒死館殺人事件」をモチーフにした、ウロボロスシリーズの中でも全うな本格ミステリか。こちらの方が好みだったので、前作の「基礎論」は飛ばしている。厚めだが読みやすいので流れるように下巻へ。2021/05/08