内容説明
日米麻薬潜入捜査官の激烈な戦い。ノンストップアクション、ハードボイルド巨篇、完結!
華僑の徐(シュイ)とともに捜査を進める厚生省麻薬取締官三崎。アジアでの動きを睨むDEA(米連邦麻薬取締局)も捜査官ベリコフを日本に送り込んだ。三崎とベリコフは共通の敵“ホワイトタイガー”を追い詰めていく。中国公安部、CIAもからみ、ユーラシア大陸に広がる麻薬の連鎖“ユーラシアホワイト”を三崎とベリコフは壊滅できるのか!? ホワイトタイガーの正体は!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーさん
12
麻薬取締官、三崎とDEA捜査官ベリコフ、そして個人的な事情から来日した中国人刑事チャオが協力し「ホワイトタイガー」を追い詰める後編。国も文化も違う三人の警察官達が悪を憎み犯罪者を叩きのめすという共通の信念をもとに命懸けの捜査を展開する。読みきるのに時間はかかりましたが充実した時間が過ごせました。殺人や窃盗などの犯罪とは違い国家や民族間にまで及ぶ薬物犯罪の根深さ。新宿鮫シリーズでもテーマの一つでもある「警察官とは?」にも言及した本作。薬物ルートは潰しても替えが効くというセリフがありますが、三崎達→2017/08/31
タナー
8
この作品は以前、単行本で出たときに一度読んでいる。だが当時は物語のスケールがあまりにも大きすぎるのと、ストーリーが複雑に思えて読むのに苦労した記憶しか残っていない。しかし今回再読してみて、とても素晴らしい作品だと感じた。大沢氏は自身の代表作、新宿鮫シリーズをはじめ、数多くの作品で様々な薬物を登場させているが、彼の麻薬や違法薬物に関する知識には読む度に感心させられる。大沢氏が莫大な量の麻薬に関する書物に目を通し、その知識ゆえに我々読者は作品にリアリティを感じることができるのだろう。大作を読み終え大満足だ。2020/01/09
ねぎまぐろ
2
★★★2017/12/11
DK
1
圧倒的なハードボイルド。様々な思惑が重なって、ページ数は多かったけど最後まで楽しめた。最後の「変わらない、なにひとつ」という言葉は麻薬犯罪の根の深さを感じる一言でした。2016/07/13