内容説明
【ポーランド出身の人気作家が描く、東京のレトロなお店たち。】
ポーランド出身のイラストレーター、マテウシュ・ウルバノヴィチが、東京にある古き良き建物をイラストで描く「東京店構え」シリーズ。2016年にインターネット上で発表されて話題となり、新聞やテレビなどでも取り上げられた人気イラスト企画が待望の書籍化!
本作品集では、すでに公開されているイラスト10点に、新たに描き下ろしイラスト40点を加えた計50作品を収録しています。このほか、メイキングや俯瞰図、建物にまつわるエピソード等も紹介。さらに、本書は英語による対訳文がついているため、日本語と英語の両方で解説文をお読みいただけます。外国人作家の視点を通して綴られる、ノスタルジックな雰囲気の東京建物ガイドに仕上がっています。
●著者について
マテウシュ・ウルバノヴィチ / Mateusz Urbanowicz
ポーランド出身。アニメ製作会社コミックス・ウェーブ・フィルム入社後は、アニメ監督・新海誠氏のもとで、映画『君の名は。』など数々の作品の背景美術を手がける。個人でもインターネットを中心に作品を公開。世界中に多くのファンを持つ注目のイラストレーター。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
111
著者はアニメの背景画を手掛けるポーランド人。本書は彼が東京の町中で出会った様々な商店の正面画を描いた画集。薬局、酒屋、和菓子屋、飲食店etcどれも優しいタッチの水彩画とともに解説(和文・英文)が添えられている。無機質な都会のビルに挟まれた小さな店は人の息遣いが感じられる。店の前には物が置かれたり植木があったり、そこが個人店舗のいいところだと思う。後半には著者が使っている画材の紹介やイラストの描き方も載せられている。図書館本2020/05/24
けんとまん1007
75
行きたい!と思わせる絵ばかり。それぞれのお店の歴史というか、味わいが滲み出ている。それを感じさせるのは、著者の素直な思いがこめられているからだと思う。それぞれのコメントがまたいい。素直に、好き・・・という言葉が、それ。2020/09/17
keroppi
66
映画「君の名は。」の背景美術を手がけたマテウシュさんの作品。東京の古いお店が、緻密な水彩画で再現されている。普通、店を見るとき、建物の上までは見えていない。こういう風に全身を見せられると、一つ一つが愛おしく見えてくる。イラストならではの脚色もあるようだ。最後には、描き方の解説もあって、とても素敵な本だ。図書館で借りたのだが、通常カバーは糊付けされているものだが、付録として付けてあり、カバー裏の地図も見ることが出来て、図書館に感謝。紀伊国屋書店新宿本店では、紀伊国屋書店が描かれた特別カバーで売られていた。2018/08/15
ぶんこ
59
とっても面白かったです。著者が「イラストを用いた絵本のような書籍」と書かれていて、まさに絵本のような書籍。ポーランドの方だからでしょうか、日本人では見過ごしてしまうような商店の趣きある佇まいを、爽やかな水彩画で緻密に表しています。最近まちづくりの本を読んだばかりで、その月島佃のお店も載っていました。嬉しくなるとともに、この本に掲載されたお店の幾つかは壊されてしまったのもあるとのこと。維持するのは大変でしょうから安易に意見は述べられませんが、惜しい。著者の作業部屋や用具がイラストで紹介されていたのが楽しい。2021/08/14
かっぱ
54
著者は新海誠氏のもとで「君の名は。」などの背景美術を手がけるポーランド人のイラストレーター。印象に残った建物イラスト「ヤマネ肉店」、「鶴谷洋服店」、「日米無線電機商会」、「栄屋ミルクホール」、「中央物流株式会社」、「岡添耳鼻咽喉科眼科医院」、「宝美楼」、「コバヤシ理容室」、「フェローズ」、「ミート屋」、「キッチンククゥ」、「サニー理容室」。いわゆる看板建築的な建物が多い。これらお気に入りのお店を並べてお気に入り商店街通りを作ってみたくなる。お気に入り商店街ができたら毎日通ってしまいそう。2019/01/05