角川新書<br> 思考法 教養講座「歴史とは何か」

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角川新書
思考法 教養講座「歴史とは何か」

  • 著者名:佐藤優【著者】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • KADOKAWA(2018/05発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040822099

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内容説明

世界は、教養なくして語れない。
朽ちない教養をこの手に!!
「二時間でわかる哲学」などは、あり得ない。

現実は、思想が未だ動かしている。
いま世界で起きているのは、すでに克服され、古いものになったはずの民族問題であり、宗教問題の再発である。
歴史とは何か? ヒューマニズムとは何か? 近代<モダン>とは何か? 
冷戦後、終わったことにされた近代<モダン>こそが未だに世界では影響力を持っている。
古今の書物に脈々と流れる論理の構造を掴み、解き明かすことで、危機の時代を生き抜く思考法を身に付ける。

■陰謀論は間違えたかたちで危機を克服する方法
■陰謀史観に対抗できるのは、健全なユーモアと笑いだ
■前衛思想はビジネスに使われている
■天才に対抗する発想は、預言者
■類比とは、別のものの中で共通構造を見ていくこと
■ヘブライ的な発想とギリシャ的な発想
■力で物事を理解するのは、新自由主義の市場の発想だ
■行為とは、不可能の可能性に挑むこと
■宗教の力は、本質的に関係のないものを結びつける
■時間論なき経済論に意味はない
■我々はボランティアのことを翼賛と言っていた
■ヒューマニズムは個人主義でも合理主義でも生命至上主義でもない
■キリスト教はアンチヒューマニズム
■思想は基本的に解釈、あるいは再解釈である
■世界史は、物語をつくる暴力的な力を持つ人にしかつくれない
■日本が露骨な帝国主義国になっていく可能性は高い
etc.

「知性によって裏付けられたユーモア、ときにはアイロニー(皮肉)を用いることによって、我々一人ひとりが社会的にどのような位置にいるかを知る」

※本書は『危機を克服する教養』(角川書店、2015年)を新書版として改題し、加筆修正したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Vakira

24
佐藤氏の講義の書籍版。前に読んだ「新・学問のすすめ」が気に入ったので、これを手に取る。前書きを読み、シンギュラリティというAIの宗教の事が掲載されていた。「AIと宗教」。僕が思うにAIは記憶、演算は出来るが思考は出来ない、だからターミネーターの世界のように人間を支配することは出来ないと思っている。ここは同意見だったので即購入。サブタイトルは「危機を克服する教養知『歴史とは何か』」となっている。まず危機を切抜けているのが世界宗教と説く。佐藤氏は本当によく勉強されている。 宗教と歴史。思想と哲学。2018/09/19

はるわか

16
陰謀史観に対抗できるのは、健全なユーモアと笑い。日本の最大の敵は、反知性主義。2018/05/12

アルカリオン

11
p245/267 吉川洋『デフレーション』はデフレ論の良書。日本は他国と賃金の変数が違うと言っている。欧米の労働組合は企業業績が悪くても賃金は賃金だからと要求する。日本では企業が「うちは今年業績が悪い」と言うと、労働組合が妥協してしまう。賃金は低くて構わないと受け入れるから、解雇が少ない。こういう分析が行われている。2023/01/09

asajee

11
前から2/3は、しっかりと内容を理解するためには、繰り返し読む必要があると感じた。途中でギプアップしそうだった。残り1/3は、内容が具体的でどんどん読み進めた。また、この1/3は前半2/3を深く理解すれば、さらに分かる内容だと思う。いつか再読したくなった。偏差値は想像以上に侮れないものだとも感じた。一番危機感をもったのは、知の世界は昔からとても深いこと。世の中が複雑になったこともあって深い知の世界を理解した、またはしようとする人が少ないことがこの世の中にどう影響するか。2018/06/08

ukmsblue

8
これまで読んだ佐藤さんの本の中で一番難しかった。基礎的素養がないために理解できなかったところ多数。ただ、近代の超克は難しい、という考え方は理解できた。近代(的枠組、諸制度、それを支える思想)という、便利だが、厄介な輸入品の扱いに悩んできたのが明治以降の日本であろう。機能的な服装だが、サイズが微妙に合わない、肌触りに違和感と言った感じか。しかしながらそれが世界の流行であり、受け入れなければ表に出ることすらできないのも事実。イスラムの反発(あるいは中国の勃興)もまた近代に対する異議申し立ての側面があると思う。2018/05/18

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