内容説明
傷つき病んだ心を呼ぶ店――癒しの花物語。
住宅街にひっそりとたたずむ「さくら花店」。レトロな雰囲気の小さなその店にやってくるのは、心に深い悩みを抱える客ばかり。それは植物たちが、傷ついた人の心を癒そうとして彼らを呼び寄せているからだ。
そんな不思議な花店を切り盛りするのは、植物の声を聞くことができる、店主の佐倉雪乃。悲しい人々を救おうとする植物の願いを受けて、その手助けをするのが雪乃の仕事だ。
今日もさくら花店には、暗い顔をした客がやってくる。
「旦那を殺したら罪になるんですかね…」
呟く女性の心を救いたいと言う可憐な花たちの横で、雪乃はそっと微笑む。
「あなたはここへ呼ばれてきました。花は病んだ人を呼ぶんです。あなたは花に癒されるために、ここへ来たんですよ――」
不思議な力を持つ雪乃を支えるのは、極度の人嫌いでぶっきらぼうな樹木医の夫、将吾郎。
風変わりな夫婦の日々と、植物にまつわる事件を描く、優しくて怖い花物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓@入院中
57
日本語の表現のおかしさと論理の破綻、感情移入できない登場人物という点がつらかった。後者二点に関しては意図されたものなのかもしれないが……。2018/04/08
よっち
43
植物の声を聞くことができる雪乃が店主の「さくら花店」を訪れるのは心に深い悩みを抱える客ばかり。そんな彼女を支える樹木医の夫・将吾郎との夫婦の日々と植物にまつわる事件を描く物語。不穏な雰囲気の男と不思議な色をつける紫陽花、雪乃と同じ植物の声が聞こえる少年・ヒロ、一見仲よさげな母娘が抱える苦悩。歪んだ家族の切ないエピソードは必ずしも残念な結末ばかりでもなくて、雪乃と将吾郎の率直で不器用なお互いの存在が不可欠に思える夫婦関係と、そこに居場所を見出したヒロたちが今後どうなってゆくのかまた読んでみたいと思いました。2018/06/17
坂城 弥生
40
タイトルの毒は植物の持つ毒ではなく人間の持つ毒に感じた。2023/05/19
クプクプ
35
面白かったです。登場人物が生きていますし、植物の声が聞こえるという設定もよかったです。私は植物の声は聞こえませんが植物にもコンディションがあることが年々わかってきました。また、この本には花屋さんになるために有利な資格も書いてあり参考になりました。荒っぽい表現も多かったですが少し青春の味がするパンチの効いた本でした。2018/11/04
吊り太郎
35
初読みの作家さん!ジャケ買い的な(笑)ちょっと、怖そうなミステリー的な感じを受け購入しました!病んでる人しか来れない花屋。花の声が聴こえる店主雪乃と樹木医の将吾郎。風変わりな夫婦が植物にまつわる事件を追う。花に纏わる色々な意味や使われ方の知識もあり、初めて知る事が多くありました!紫陽花、枇杷、待雪草が登場しますが、どのストーリーも、人間の負の部分を、植物達から発信される合図により展開されるストーリーでした!かつて、花に纏わる色々な風習というか伝えられて来た由来など、大丈夫にしなければと思わされた作品でした2018/09/21
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