内容説明
言葉の力で幕末の歴史を変えた男、頼山陽。歴史書『日本外史』で国を憂える幕末の若者たちの心を尊皇へと傾けたひとりの男の人生を描ききった本作は、第27回新田次郎賞を受賞。この下巻では二十年以上の歳月を経て、ついに名著『日本外史』を書き上げた山陽の、作家ならではの生き様・死に様を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
をねぼうかあさん
2
ようやく読み終えました。漢文は出てくるし、登場人物の名前は難しいし、なかなか大変でしたが、内容も濃く読み応えがありました。2021/01/22
karitsuyo
1
説明が重複したりと若干くどいところもあったけど天才、頼山陽の台風のような生涯楽しかったです。山陽の生き方に共感は出来なかったけれど、自分の書を高く売るために自己研鑽に妥協をしないという考え方には大いに納得させられました。梨影さんをはじめ支えた一族の人々の愛情の深さに感嘆しました。2012/11/03
猫草
0
嫌なヤツだったはずの山陽には友人や支持者が どんどん増えていく。そしてその個性は残したまま素敵なオヤジに成長する。亡き父への思いと我が子への思いと妻への思いと母への思いと いつの間にか情の深さを身につけ 壮絶な臨終まで天晴れであった。2015/12/05
ヒロさん
0
幕末の志士によく読まれたという「日本外史」を書いた頼山陽の事蹟をしりたいと思いこの本を手にしました。文人や思想家の生涯を描く小説としては、面白く、読み易いものです。儒者として広島藩に出仕し、武士となった父春水を代表とする家制度に対立し、三都(京・大坂・江戸)にでて史書を書くことにより天下に文名を挙げたいという欲望を抑えられない山陽は、21歳の時に京に出奔する。当時、武士が出奔することは、脱藩を意味し、死罪を命じられる行為であった。座敷牢に3年間幽閉され、廃嫡された山陽は、31歳で京に上り、筆一本で生活し、2015/03/19
boo子
0
時代小説を読み始めたころ,これを読み,武士のものの考え方,家の制度などをこれで知ったような気がする。厚いけれど,読み応えのある作品だった。
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