内容説明
文化文政期最高峰の文筆家にして、幕末を用意した思想家・頼山陽。その天才を支えたふたりの女性がいた。家を守り、子を育てる妻と、自立し、表現者として生きる奔放な女弟子。ふたりの愛と哀しみが、山陽を軸に交差する……。
感想・レビュー
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猫草
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全くイメージと違った頼山陽は 鼻持ちならない大風呂敷野郎か…………でも憎めないのは人間の本性をアッケラカンとさらけ出す無防備さかも。妻の健気な様が愛おしい。2015/11/29
POCHI
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山陽の個性、遅まきながら社会というものを理解し成長してゆく姿が面白い。下巻はまだかな?早く読みたい。2011/08/20
ひらり庵
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歴史小説の長編は途中で挫折することが多い私が、本作は不思議と読める。しかし、本作には「風雲児たち」に感じた家制度、幕藩制度の矛盾、息苦しさ、恐ろしさが匂いすらない。これは、頼山陽を取り巻く人々が善人ばかりだからだろう。ゆえに気持ちよく読めるが、歴史小説を読む醍醐味とは違う気がする。2018/09/16