ガガガ文庫<br> ジャナ研の憂鬱な事件簿 3

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ガガガ文庫
ジャナ研の憂鬱な事件簿 3

  • ISBN:9784094517262

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内容説明

学園日常ミステリーの新鋭!

真冬の曾祖父にあたる宗次郎が残した「メロスを燃やしてくれ」というメッセージから、「自画像・メロス」という奇妙な絵画に秘められた謎を、啓介と真冬が解き明かしていく。(「自画像・メロス」)
 祭りの夜に啓介とその姉の絵里は、ひとりで山に入っていった謎の少女を追いかける。道中、その少女の教師とカウンセラーと合流するのだが、この地方に伝わる鬼の伝説とともに恐ろしい真実が浮かび上がっていく。(「鬼の貌」)
 ユリのマジックの練習に付き合っている啓介は、自らの記憶の底に封印していた、とても怖い記憶を思い出すことになっていく。はたして、その「怖い記憶」とはいったい……。(「怖いもの」)
 啓介は真冬と過ごしていくうちに少しずつだが変化していく自分の事を自覚していき、お互いを意識し始めるのだが……。ほろ苦い日常系ミステリー三篇を収録。

※「ガ報」付き!

※ガガガ10周年電子特典!シリーズ既刊すべてのカバーイラスト付き!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

39
真冬の大叔父の描いた絵画の謎に迫る話などを集めたシリーズ第三弾。安心安定のクオリティ。ミステリーの安定度もさる事ながら、これまで以上に青春要素が良くなってきた。これまではお互いになんとなく意識している程度だった真冬との関係が、一歩進んだものになったのは大きな収穫だったんじゃないかと。甘酸っぱくて焦れったい恋模様。これこそ青春モノの醍醐味ってやつやね。相変わらずユリちゃんも良いキャラしてるし、この作品には是非とも完結まで走りきってほしい。展開の魅せ方も上手くなってきたから今後が楽しみだ。2018/04/04

よっち

39
真冬と過ごしていくうちに少しずつ自分が変化していることを自覚する啓介。様々な出来事を通じてお互いを意識するようになってゆく日常系ミステリー第三弾。真冬の曾祖父が残したメッセージの真意、祭りの夜に姉の絵里と遭遇した逃げる少女が抱える事情、そしてユリのマジックショーと思い出した啓介の「怖い記憶」の真実。今回の謎解きは啓介の意識の変化も感じられて、お互い意識せざるをえない出来事が続いた二人の距離感が印象的でしたが、そんな着実に変わりつつある関係を象徴するような思わぬ一石が投じられて続巻が早く読みたくなりました。2018/03/19

Merino

22
過去の影を内に秘めながら今の自身の在り方を称賛されるのはキツいですよね。鬼の話では読む側の心の中の鬼をあぶり出す。陰惨なものにしなかったことにその意図を感じた。3話目は雑多な感じ。だけど最後の最後に著者自身のギャルっぽいコへの愛をネタに(?)ヒロインの心を揺すって見せた。真冬さん嫉妬ですか?ねえ?気になります。2018/04/09

たこやき

21
ほぼ、ジャナ研は関係なくなった印象。真冬の祖父が遺した絵画の謎を解く1編目。絵そのものがなく、文字での説明なので、謎解き自体はほぼ不可能なのだけど、真冬の祖父の人柄を感じる。勇敢な消防士として活躍した祖父。しかし、絵に描かれていたのは……。本来、決して恥ずべきものではないはず。でも……。そこに生真面目さとかが凝縮されている。そして、そんなエピソードの中で露わになっていく啓介と真冬の関係。本書の最後に真冬が言った一言。それがどう転がっていくのか期待。2018/06/07

とめこ

18
めちゃくちゃ面白かった!大好きなシリーズなのでかなり期待してたけど、それを大きく上回る面白さでした。推理パートがかなり面白かったし、前巻で少し物足りないと感じた啓介と真冬の恋愛面での進展があったのも良かったです。内容的には重いし結構胸糞悪い展開だったけど「鬼の貌」が特に好き。事件の真相に迫っていくまでの緊張感が素晴らしかった。「自画像・メロス」のしんみりとした雰囲気も良かったです。お互いを意識してモダモダする2人が初々しくてとてもかわいかった。2人の関係が今後どう変わっていくのか気になります。次も楽しみ。2018/03/23

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