内容説明
日本の政治の巨悪を断罪し糾弾しつづけた、立花隆・不屈の言論活動全記録!
1976年の田中逮捕から93年の金丸逮捕、宮沢内閣不信任解散、自民党分裂まで、日本政治史上未曾有の混乱の時代に、立花隆が書き続けた1万枚以上の原稿の中からエッセンスを抽出。上巻では、田中のすさまじい権力闘争と、田中型の金権と力・数の政治がいかにして日本の政治を歪め、プロトタイプとなっていったかを検証する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@一箱古本市5/5
37
ロッキード事件は衝撃的だったけどそれは巨悪の一つでしかなかった。上巻は田中逮捕から控訴棄却までの期間で立花氏が数々の雑誌に掲載された記事をまとめて収録されてます。国家元首の犯罪の大きさ、自身はそれが「悪」だとは微塵も思っていないようだが、あらためて凄まじいものだったと考えさせられた。権力闘争の現代史は派閥と金だな。下巻は金丸逮捕、自民党分裂まで。2025/03/11
AICHAN
37
図書館本。ロッキード事件と聞いて知っている若者はいないかもしれない。あのころは「記憶にございません」が流行語になったものだ。あんな事件を起こしながら田中角栄は選挙で大勝する。地元のために道路を作り鉄道を敷き橋を架け、田中は地元では英雄だった。田中がどんなに悪徳な政治家でもその地元では彼に票を入れる。こういう構図があるから、中央で事件を起こした政治家でも選挙で勝つことができる。衆院選や参院選は全国民の投票で行うべきだ。全国放送のテレビ等で候補は演説し、国民は投票する。そういうシステムができないものか。2021/07/21
Nobu A
7
立花隆著書3冊目。暫く積読本として放置していたが、石原慎太郎著書「天才」を読了後、知識欲を満たす為に本著を手に取った。田中角栄が脳梗塞で倒れた時はまだ政治に興味がなかった高校卒業時。何故このような権力欲の塊で金の亡者が生まれたのか。事実を緻密に積み上げ、博識で様々な角度から切り込んでくる。しかも、分かり易く。田中角栄伝記が白々しく映る。石原慎太郎は何故こんな本を執筆したのか疑問に思う。本著は読み応え十分。下巻では何を語ってくれるのか楽しみ。「知の巨人」の凄さを再認識。そして、立花隆の逝去を惜しむ。再合掌。2022/02/16
読書実践家
4
田中首相のロッキード事件を中心に糾弾していく。筆者の読書量はあまりにも有名だが、これだけ丹念に情報収集し、整理して論理展開していく様は、大変勉強になる。それにしても、法律があってもその解釈・主張の仕方次第で、人間の行為は白にも黒にもなるんだなと思った。2015/06/21
こうきち
3
Kindle合本版で、やっと読了。立花さんが、こんなにしっかりと勉強しているということに驚いた。途中、田中角栄の頭とも比較して、独学に関することが書かれているけど、おもしろい。しかし、この時代の政治は、本当にひどい世界だな。2018/09/10
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