内容説明
遺跡調査で掘り出されるのは、事件の予感?
考古学専攻の田中灯里は、キャンパスに生えるたんぽぽを主食にするほどハードな極貧生活をおくる女子学生。遺跡発掘調査のアルバイトで学費を稼ぎつつ、食費を浮かせるために、人はいいが影の薄い西枝教授や男前だけど隠れ甘党な古賀先輩に、福岡グルメをたかるのが灯里の日課だ。
そんな灯里は、昔から妙に運がいい。スコップ片手の発掘現場で、たびたび貴重なものを掘り当てる灯里は、運の悪さを自ら認める西枝教授にたいそううらやましがられている。ただし、灯里が見つけるのは、古代ロマンあふれる勾玉や土器の欠片ばかりじゃない。加えて五感も鋭いせいで、土の微妙な手触りの違いや植物のささいな変化に気付いてしまい、ついうっかり怪しいものを発見したり、白骨死体に遭遇したりすることも! そのたび、やっかいな騒動に巻き込まれ、灯里は古賀先輩とともに、事件やトラブルを解決するべく駆けまわることになって――!?
注目をあびる気鋭の作家が「福岡あさくら」を舞台に描く、遺跡発掘×ミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみきーにゃ
70
シリーズ一作目。お話自体は面白かったけど、灯里の言葉遣いが無理。次作は読む気にならないな。。。2019/12/13
hirune
49
主役の灯里が考古学のことに無双に詳しいという設定かと思ったらそうでもなく、食うにも困る貧乏学生で教授や先輩に食べ物をタカってばかりいる女の子でした😅でもカンが異様に鋭く、ものの真贋を直感で見分けて、謎もビシバシ解決して大活躍でした!ぶっちゃけた性格の灯里とゴリラのような体躯で顔は人間寄りの古賀先輩との絡みがそれはそれは楽しかったです♪2021/10/16
kei302
48
薬屋の作家さんですね。田中灯里 考古学専攻の極貧大学生。「お弁当が出るのはありがたいっすねえ。野菜がたんぽぽじゃないって幸せっす」「普段何食ってんだよ」もちろん、たんぽぽだ。えええ!タンポポ、毒かなんかあったような…。面白いんだけど、灯里の言葉遣いが気になる。KindleUnlimited続きを読むかどうか、びみょーっす。2023/10/25
ネムコ
47
「薬屋のひとりごと」の日向夏さんの本。日向夏さんのヒロインには何かしらこだわりポイントがありますが、今回のヒロイン・灯里のこだわりポイントは『カロリーと食べ物』。かなりビンボーらしく、雑草を主食にするくらい。なので、タカれるチャンスは逃さない!(笑) ゴリラ並みに体格なのに超甘党な古賀先輩や、学者として薄幸な西枝教授など、脇役も楽しい方々なので続編希望です。2018/02/28
すがはら
33
発掘あるあるが興味深い。ちょっとした謎解きの短編かにみせて最後に上手くつながってくタイプ。灯火の性格が薬屋のひとりごとの猫猫に似てるけれど、この娘の場合後半に向かって好感度下がっていく気がする。生活苦アピールとタカリの露骨さが一冊通してずっと本人の口から発せられるからなぁ。先輩におにぎりやパンで餌付けされるとか、残り物を頂くとかってくらいなら楽しいけど。邪馬台国九州説は面白いので頑張って欲しいんですがこんな事件で終わると一気に嘘かって印象になるので残念。まだ発掘中で次巻に続くので是非巻き返して欲しいです。2019/05/24