平凡社新書<br> 保守の遺言

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平凡社新書
保守の遺言

  • 著者名:西部邁
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 平凡社(2018/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582858723

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内容説明

「主語は最後に現れる」(J・オルテガ)といった調子で、状況論を語るなかでおのれに能動的な意志の最後の一片が残っていると判明すれば、そのくすぶりをできるだけ整理して表現してしまうとおのれの脳も空っぽになり、たぶん能動的に自死に着手できるであろう──稀代の思想家・西部邁、絶筆の書。自裁に込められた真意とは。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

matsu04

20
これは驚いた、本書は西部邁の正に遺言の書ではないか!「まあ、人生の相場はこんなところかと思い定めるしかない」か…。それにしても、現代社会批判や文明批評、日本の核武装論等々、舌鋒鋭い氏ならではの思想にもう触れられないとは、何とも残念ではある。2018/03/30

ぺぱごじら

11
「保守」という言葉の概念が広いから、色んな人が出てきちゃうのだが、自分にとって保守とは「お天道さまが見ている」という張りを忘れずに暮らすこと、という意識だと考えています。今の日本に「保守」がどれだけあるのかはわかりませんが、筆者は一つの大きな「保守の大岩」だった方だったと感じています。2018-492018/03/23

いりあ

10
2018年1月21日に多摩川で入水自殺した西部邁の遺言です。あとがきに2018年1月15日とあるので、自殺の6日前に完成したことになります。本書では、我々がおかれている状況、現代社会、そこに生きる人々、日本の核武装論、憲法改正など、ありのままの言葉で論じられています。目新しいさではなく、過去の発言を、死に際してまとめた感じになっています。個々の内容については、今までの著作に詳しく論じたから、そちらをきちんと読めということでしょう。本書にあっては、あとがきが一番伝えたかったことなのかもしれません。2018/04/26

nnnともろー

9
著者の絶筆。この後自裁。なぜ他人を巻き込んだのか? 著者のような保守から見れば、今の政権は保守ですらないのだろう。2018/06/10

マウンテンゴリラ

7
あてがわれた民主主義に胡坐をかき、命を懸けた先人の行為を否定し、公害、災害の犠牲者を忘れ去り、拝金主義に塗れ、その果てに頼るべき価値を見失い、日々を虚しく生きる日本人。他人のことはともかく、大凡そのような日本人の典型的な一人ともいえる自分自身の胸に鋭く突き刺さる、まさに戦後日本の風潮に警鐘を鳴らし続けた思想家の遺書にふさわしいものとの感銘を受けた。その感銘は、サブタイトルにある、JAP.COMの衰滅状況という絶望感を表したのみではなく、著者がかねてより唱えられていた、活力・公正・節度・良識を→(2)2018/08/22

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