内容説明
9条はなぜ生まれたのか。9条2項の発案者である幣原喜重郎首相への貴重なインタビュー全文を収録(「幣原先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について」平野三郎氏記、憲法調査会資料)。他に、推薦者の言葉(平野冴子・平野三郎氏次女、内田樹・思想家、望月衣塑子・東京新聞記者)、日本国憲法全条文、年表、ポツダム宣言(全文+英文)、非核三原則、武器輸出三原則等を収録。
目次
1:父・平野三郎が涙と共に語った平和憲法にまつわる秘密の話 平野冴子(平野三郎氏次女)
2:推薦の言葉(1) 内田樹(思想家)
3:推薦の言葉(2) 望月衣塑子(東京新聞社会部記者)
4:幣原喜重郎先生から聴取した戦争放棄条項等の生まれた事情について 5:日本国憲法(全条文) 付録1:年表 付録2:ポツダム宣言(英文、日本語訳) 付録3:非核三原則に関する国会決議 付録4:武器輸出三原則等
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hachi_bee
2
幣原喜重郎さんから聴き書いたという部分が重要。戦争放棄は日本が占領軍に提案した! 日本国憲法の前文は何度も読み返したい。2017/07/30
ちゃんむねZWSN
2
憲法を、実際に読んだことのある人はどれだけいるのだろう。恥ずかしながら私も本書を手にして初めて読んだクチだ。全103か条を音読。完璧な憲法など存在しないが、個人の幸福を追求するという理念はやはり貴い。そして第9条を、当時の幣原喜重郎・元首相が発案したという証言。世界平和のために日本が率先して武器を捨てる。それを憲法に書くことによって、その覚悟を全人類に問うたものであろう・・現実の世界ではその理想を貫徹するのは明らかに厳しい。だが日本が頓挫(9条破棄)するとき、その反動は恐ろしいものにならないだろうか。2016/05/03
ソレちゃん
1
受け身でいた分、知らないことばかりで驚いた。これがすべて事実であるなら、この憲法9条に込められた思い、意味を今一度国民で認識して、今の、そしてこれからの日本と世界がどうなるのか、どうしていけるのかをしっかり考えなければならないと強く思う。2018/01/09
hr
1
改めて思ったのは、日本国憲法がこれまで変更されずに保たれたのは、公布までの関係者の先見性に尽きる。ここまで進んだ憲法だからこそ、マイナーチェンジも含めて変更されてこなかったのではないか。そして、戦争放棄条項が生まれた事情についての幣原喜重郎への聞き書きが重要。昭和26年のインタビューだが、この文章が残っていて良かった。ここを読むためだけにでも買うべき本。2016/08/23
littlesnow
0
読んでよかった。こんな事情で9条が生まれていたとは。2017/05/21