中東の経済学

個数:1
紙書籍版価格
¥1,980
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

中東の経済学

  • 著者名:細井長
  • 価格 ¥1,782(本体¥1,620)
  • カンゼン(2024/06発売)
  • 初夏を満喫!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン (~5/18)
  • ポイント 400pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784862557285

ファイル: /

内容説明

中東の動向は世界の経済に直結している

日本にとって、石油を通じて中東は重要な地域です。しかし日本で中東政治や文化についての出版物はありますが、経済関連のものは皆無といえます。本書は、トレンドをおさえつつ学術的な観点から中東経済のしくみ・成り立ちを説明し、世界との関係性を考えるための入門書です。



【構成】
はじめに 中東の経済事情を知るために

■プロローグ 中東の基礎知識
中東という地域
主要な中東の国ぐに1
主要な中東の国ぐに2
主要な中東の国ぐに3
イスラム教の基本
アラブ人は空気を読める?
ホフステードの五次元モデル

<中東経済こぼれ話1>
中東ビジネスの要諦

■Part.1 石油産業の歴史としくみ
石油産業の構造:上流と下流
世界的大企業サウジ・アラムコ
「後出しジャンケン」で石油を買う日本
大きくなりすぎたスタンダート石油
イランからはじまる中東の石油産業
我々以外は仲間に入れぬ:赤線協定
アラビア半島での石油発見
サウジアラビアで世界最大の油田発見
メジャーが支配する中東の石油
メジャーに暗雲立ちこめる60年代
資源ナショナリズムの動きとOPEC結成
メジャー支配からOPECへ
盟主サウジアラビアの苦悩
価格低迷の90年代、市場過熱のゼロ年代
産油国「アメリカ」への対応
脱炭素時代の石油産業

<中東経済こぼれ話2>
日本に石油メジャーが生まれなかったワケ

■Part.2 世界と日本のエネルギー事情
石油と天然ガスはまだまだ主役
化石燃料依存度が高い日本
日本の弱点はエネルギーの海外依存
石油はあとどれくらい採れるのか?
石油の生産量・消費量
世界最大の産油国アメリカ
世界経済を左右する石油価格の推移
石油の貿易:中東の得意先はアジア
天然ガスはあとどれくらい採れるのか?
天然ガスの生産量・消費量
世界最大の産ガス国もアメリカ
日本の石油中東依存度は9割超
アジア主要国の石油中東依存度
石油市場における中東の重要性

<中東経済こぼれ話3>
中東の統計の信頼性

■Part.3 オイルマネーの循環
中東経済でもっとも重要なのは石油価格
中東産油国の財政の柱は石油
サウジアラビアの財政はラクじゃない
レンティア国家とは?
「課税なくして代表なし」
レンティア国家における石油収入の循環
みんな公務員
国が相手じゃ勝負にならない
民間企業も地主さん
石油価格が低いと王様もツラいよ
国民にも負担してもらいます
新興勢力の地代の生み出し方
資源があると経済成長しない?

<中東経済こぼれ話4>
オランダ病:工業化できない産油国

■Part.4 中東の貿易構造
中東の貿易:お隣さんとは少ないよ!
サウジアラビアとUAEが中東貿易の二強
NOイスラエル:アラブ・ボイコット
イスラエルとの経済関係
カタール断交問題と経済関係
カタール経済は断交でダメージを受けた?
棚からぼた餅のオマーン
トルコがリードする地域経済統合
域内貿易が少ないGCC
もともとのドバイは地域の物流拠点
ドバイの再輸出先はどこか?
海外直接投資の状況
世界競争力ランキングからみた中東

<中東経済こぼれ話5>
世界銀行報告書の不正とサウジアラビア

■Part.5 労働構造と人的資本
中東の労働市場の特徴
外国人だらけの湾岸諸国
男だらけの湾岸諸国
稼いだお金を故郷に送る
外国人労働力に頼りつづけられる?
公務員での雇用も限界?
課題山積の労働力自国民化
「働かざる者食うべからず」になるか?
湾岸諸国の学力は高くない
なぜ学力が低いのか?

<中東経済こぼれ話6>
経済成長は外国頼み

■Part.6 中東経済の未来
中東経済の新たな針路
サウジアラビアの「ビジョン2030」
投資を通じた国づくり
スポーツを通じた産業育成
趣味がビジネスに:競馬
世界から脚光を浴びる観光開発
利子という言葉は使わない:イスラム金融
イスラム圏市場へのパスポート:ハラル認証
次世代エネルギー供給地をめざす中東

<中東経済こぼれ話7>
中東にお金もちは多いのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

32
日本にとって、石油を通じて重要な地域である中東。トレンドをおさえつつ学術的な観点から中東経済のしくみ・成り立ちを説明し、世界との関係性を考えるための入門書。中東はそれぞれどんな国々なのか。イスラム教の基本から、上流と下流に分かれる石油産業の構造、米欧主導から少しずつ変わりつつある中東各国の石油産業の歴史と仕組み、脱酸素時代の石油産業を解説しながら、世界と比較しながらの日本のエネルギー事情を考察していて、アジア各国は中東にとって重要な顧客のようですが、ロシアから供給が切れて日本は比率が他国よりも高いですね。2024/07/01

sakadonohito

9
始めにマグリブを含めて中東と書いておきながら本書では主にアラビア半島に絞った内容いなっていて、どうしてマグリブを含めて中東と語った?となった。ちょっと正確性が疑わしい内容もあった。中東で産業が育たないのは、石油を高く売るために自国通貨高(輸出産業に不利)が常態化しているのと働かなくても生きていける人が多いから。男性は学習意欲勤労意欲共に低いらしい。尚、出稼ぎに行く人は人権無視の奴隷扱いされるのを覚悟して行ってください。2024/09/17

スプリント

6
石油を産出する国としない国。 宗教問題に揺れる国。 欧米とのポジションに苦慮する国。 様々な中東諸国の事情の概略を掴むことができる。2024/11/30

たろーたん

3
サウジアラビア(3640万人、聖地メッカがある)、アラブ首長国連邦(944万人、アブダビが石油の中心で、ドバイが非石油産業の中心)、カタール(269万人、石油に加えて世界最大のガス田)、エジプト(1億1099万人、今は援助される側、外貨不足、IMFから融資も受けてる、スエズ運河の通行料が国家収入の大きな柱)、トルコ(8497万人、エルドアン大統領「インフレだが利下げ」)、イスラエル(955万人、軍需産業が発達、アメリカと関係が深い、ハイテク産業が発達)、(続)2025/01/31

ゼロ投資大学

2
中東は世界でも有数の産油地域であり、世界の産油量の多くを占める。中東諸国のほとんどの国の経済財政が石油輸出に依存しており、原油価格に大きな影響を受ける。石油は大きな収入源となっている一方で、石油に過度に依存しないように新たな産業の育成を行っている国も多い。2025/02/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21928269
  • ご注意事項

最近チェックした商品