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内容説明
【目次】
1 源氏物語と仏教
2 平家物語と仏教
3 能と仏教
修羅の救い
大和をめぐる謡曲と宗教
中世思想の転回と能
4 仏典とその受容
仏教経典概論
経典に見る女性
仏教と夢
西欧における日本仏教の紹介
5 思想と文学の間
真福寺写本から見た中世禅
思想家としての無住道暁
『徒然草』の酒談義
良寛と仏教――『法華讃』をどう読むか
禅と女性
6 愛と修道――漱石のジェンダー戦略
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chisarunn
7
古典文学の仏教との関わりをわかりやすく解説してある本。といっても自分は「源氏物語」の項しかマジメに読んでないんですすみません。だって「平家物語」なんか初めっから「仏教説話」じゃん。琵琶法師が語ってるんだし。「源氏」はその点、根底に仏教の精神があるものの登場人物それぞれの立場で関わり方が違うし作者はそれに是非を言ってない。小説としてはあたりまえだが平安時代の物語としてはあたりまえではない。作者の柔軟な精神が、一千年を経た今でもかの物語を読むに値する小説にしているのだ。2023/04/26
AR読書記録
3
『源氏物語』をよむと、仏教の位置づけがなんだか腑に落ちなくて(僧を身近に置きつつも信用してない&見下してる感じ)、なんだろなーと思っているところに、「源氏物語と仏教」という項が含まれていたので読んでみました。まあ、その点で直接に参考になる話ではなかったと思うけれど、平安時代でも仏教ってまだ社会への受け入れ(位置づけ)過渡期だなあということはしみじみと。仏教伝来以前の他界感・宗教観との融合がキメラ的な。この本全体の感想としては、全体に女性への目配りが行き届いていて、うむうむと思います。2018/04/21
keico
0
難しかった~。 古典と仏教が密接に関係していることがわかりました。2018/03/22
ikeikeikea
0
タイトルは仏教から読む古典文学だが、文学と関係ない論文も多数収録されているので文学目当てに読む人は注意が必要。また源氏物語や平家物語についてのある程度の知識がないとついていくのが難しいかもしれない。本書の特徴としては今までは著者が向き合ってきた”他者”が死者であったのとは対照に女性が向き合うべき他者となっていることである。仏教と古典文学に関係に興味がある読者よりも仏教と女性の関係性に興味がある読者向けと言える。2018/03/21