天夢人<br> 鉄道写真が語る昭和

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天夢人
鉄道写真が語る昭和

  • 著者名:旅と鉄道編集部
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 天夢人(2018/02発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635820356

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内容説明

“鉄道が元気だった時代”、駅は単なる列車に乗り降りするための場所でなく、列車は単なる移動手段でなく、さまざまな人の営みが交錯する場所だった。
戦地へ慰問に向かう吉本興業の芸人による「わらわし隊」の出発、大きな風呂敷包みを背負った行商人が行き来するホーム、新幹線の台車にこびりついた雪を掻き落とす国鉄マンの姿もあった。
そんな、鉄道と人間が接する懐かしの風景を、数十年間にわたる朝日新聞社のアーカイブの膨大な保存写真からセレクト。また、写真に添えられたコラムは単なる情景の説明にとどまらず、当時の社会情勢をふまえ、読みやすくも深い内容になっている。

<目次>
第1章 戦前の懐想(1925~1944)
お笑いを戦地へ 吉本「わらわし隊」が行く(東海道本線 大阪駅)ほか
COLUM1 南満州鉄道特急「あじあ」 大陸で花開いた技術の結晶
第2章 昭和20年代の懐想(1945~1954)
戦後まで軽便鉄道のままだった国鉄路線(釜石線の「マッチ箱」客車)ほか
COLUM2 「国鉄三大ミステリー事件」“真犯人”いまだ判明せず
第3章 昭和30年代の懐想(1955~1964)
学生の「尻押し部隊」「はがし屋」が奮闘(中央線 新宿駅)ほか
COLUM3 「新しい技術はない」が新幹線への自信と信頼
第4章 昭和40年代の懐想(1965~1974)
貨物列車で登校した北の中学生(根室本線 初田牛駅)ほか
COLUM4 郷愁と独特の魅力で“SLブーム”大爆発
第5章 昭和50・60年代の懐想(1975~1989)
初V「赤ヘル軍団」を駅に迎えた大群衆(山陽新幹線 広島駅)ほか
COLUM5 “海の大動脈”宇高連絡船と「連絡船うどん」も姿を消す

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あじ

45
「線路は続くよ どこまでも」そんな神話が信じられていたのは、一昔も前。今では廃線の報が、ほんのひととき嘆かれるだけのご時世となりました。昭和の戦禍を縫いながら、国民の悲喜こもごもに汽笛で応えてきた鉄道。そんな鉄道にまつわる時事ニュースを、貴重な写真と振り返る懐古旅。在りし日の活気が、今日の私の活力となる。昭和のいい日、旅立ち。【拝借本】2018/04/09

クラムボン

17
昭和の時代が、37枚のモノクロの鉄道写真で再現された。どれも甲乙つけがく、昭和の時代に暮らした人々の息遣いを感じる。…とは言え、戦前から終戦直後の写真が良い。昭和14年大阪駅から戦地へ向かう吉本の「わらわし隊」 車窓から半身を覗かせてのカメラ目線が決まる一枚、さすが芸人。終戦直後の「買い出し列車」 総武本線の日向駅付近を東京方面に戻る乗客。客車の屋根の上に群がり、屋根なし貨車もすし詰め。昭和37年の新宿駅。ドア近くの乗客を押し込む学生の「尻押し部隊・はがし屋」。近隣大学の鉄道研究会が代々引き継いだそうだ。2021/09/12

フリスビー

8
戦前の南海「女給列車」から「国鉄解体」まで、象徴的な写真を歴史背景や習俗とともに振り返るとても優しさに満ちた本です。母はけっこう最近まで電車のことを「汽車」と言っていました。きっと故郷から東京に汽車で働きに出たことがそう言わせたのでしょう。私は、鉄道のような重要なインフラは国有であるべきだと考えています。だから新しい国鉄ができることを願っています。この本を読んで、「上野発の夜行列車降りた時から 青森駅は雪の中」という歌詞が浮かぶのは、そう思っているのが私だけではない現われのような気がしてなりません。2018/04/18

hitotak

7
戦前から国鉄解体までの鉄道関連の写真集。駅舎や車両だけでなくホームや車内、駅前広場などの写真もあり、懐かしいというよりも珍しい写真が多い。戦地から帰ってきた郷土部隊を迎える凱旋門、復員兵がホームで赤旗を振って歌う、貨車や屋根上まで鈴なりの人を乗せて走る買い出し列車など、戦中戦後の写真は特に見ごたえがある。スキー板やリュックに風呂敷包み、荒縄で縛った商売品など、乗客たちはみな大荷物を抱えているのも時代を感じる。そういえば近年重いものを苦労して運ぶこと自体がなくなったなあ。2018/04/27

Ryuji

6
★★★★☆昭和の鉄道の風景をそのエピソードと共に紹介した本。一口に昭和と言っても戦前から国鉄解体までの約60年を綴った本、私自身は昭和の生まれですが、頭の中の記憶に残っている「昭和」は50年頃以降で「昭和」の最後の頃しか知らないので懐かしいというより物珍しさの方が多かった。特に昭和37年の写真で新宿駅の「尻押し部隊」とか「はがし屋」を撮ったものがとても印象的、こんな学生バイトがあったんだな~という感じ。2018/05/26

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