内容説明
次々と教団幹部が逮捕され、自白を始めた。そしてついに教祖・阿佐川公照が――カルマ真仙教と公安警察の戦いを描いた全三作、完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
374
なんか、風呂敷を畳みきれなかった感がある終わり方。5億円の話も、どこか奥歯にものが挟まったような歯がゆい描かれ方に感じる。公安内のすったもんだで頁を割いており、人事の入れ替わりとか、それはそれで面白いけれども、カルマ真仙教の深い闇を描きたかったのか、その事件を通り抜けていった警察組織内の人間を描写したかったのか、焦点がぶれてしまっている印象は強くある。露骨にモデルとなっている人物がいるのがわかる作りなため、主人公の眼を通した人物評が作者の主観というか、好き嫌いを反映させているだけにも思えてしまうのも残念。2017/12/28
KAZOO
119
最終巻は、決着らしいものはあまり感じられないのですが、北朝鮮の関与とかいうことで濱さんが他の本でも着ておられるようにかなりご自分の思い入れをこの著書に託した感じがしました。実名で書いてもいいのでしょうが、現存している方もいらっしゃるのでそこは仮名にしているのでしょう。やはり警察庁・警視庁の権力闘争というのは、キャリア・ノンキャリアを巻き込んでの込み入ったものになっている感じですね。2017/12/29
HANA
72
我々が知っている松本サリン事件や地下鉄サリン事件、長官狙撃といった大事件は全て書かれて終わり、内容はほとんどがそれらの捜査の様子に終始した一冊。その為中巻まではまだ舞台裏からでも舞台を見ているような感じを味わえたが、本巻においては舞台どころか楽屋を覗かされている雰囲気。終始内輪向けの人間関係と話し合いの様子が書かれ、門外漢にとっては関係ない会社の人事の様子を見せられているようでした。あの時代に起きた数々の事件を裏側から振り返ろうとした試みは面白いのかもしれないけど、それらが全て警察関係者の事情なのは…。2022/11/17
sayan
55
上巻、中巻と続いてきたストーリーがこの下巻でどう完結するのか楽しみにしていた。本書の前半から中盤までは、警察内での事件の容疑者に対する見立ての違い、情報管理、その他部所管の力関係や駆け引きの各場面が非常にリアリティがあり興味深かった。ところが物語後半は、著者の「自分語り」が多すぎ白ける。主人公=著者がモデルのためか、自己顕示欲が行間から溢れ出る。警察等への「コメント」は、小説の中で語らせるのではなく、後書きで書いてほしかった。社会的にも非常にインパクトがあった事件を題材にしているので色々と期待しすぎた…。2018/04/14
忍者千乗りの門戸開放
54
上中下巻読了。 ずっと感じていた違和感?読みにくさ?は最後まで続いた。 主人公が好きになれないのと、ストーリー展開が少し雑。 特に下巻では、主人公の嫌味な感じはなくなってきたが、結果、このフィクション?ノンフィクション?で作者が何を伝えたかったのかが分からない。 警察組織の縦割り(刑事部と公安部)や政治家との癒着、情報統制等が、国民に悪い影響を与えているのが悔しい。そのことに対し、何も出来ない国民は、どうすれば良いのだろう? 超大作の割には読了後の満足感はあまりなかったのが残念。 ありがとうございました。2020/09/02
-
- 電子書籍
- NHKラジオ まいにち中国語 2024…
-
- 電子書籍
- Helck 新装版(2) 裏少年サンデ…
-
- 電子書籍
- 女性脳の特性と行動──深層心理のメカニ…
-
- 電子書籍
- わたしはヘレン ハヤカワ・ミステリ文庫
-
- 電子書籍
- やはり俺の青春ラブコメはまちがっている…