内容説明
時は戦国黎明期、大航海時代。火縄銃・銀・宣教師……世界につながる薩摩の海には、後の大乱の世の火種が流れ着いていた。島津宗家の四兄弟が、祖父・日新斎から受け継いだ「海内統一」「天下静謐」の大願。その鍵は、失われた明の巨大艦船を甦らせることにある。史実を基に、奇才が圧倒的な想像力で物語を展開。歴史小説の新時代の到来を告げるかつて無い戦国巨編が、いま始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流言
21
島津戦記、という激動を感じさせるタイトルに反して、一巻では落ち着いた序章とも言える内容だった。島津四兄弟も下の二人はまだ子供で、大戦の予兆に収まっている。ユダヤ・キリスト・イスラムといったアブラハムの宗教や、織田信長、明智光秀という畿内のビッグネームも登場しているが、一件島津家と絡みそうには見えないこうしたファクターを、どういった形でまとめあげていくのかが気になるところ。2018/05/09
naolog
8
作者の自身溢れる文章がやや鬱陶しいものの、中身はしっかりしている。島津戦記というタイトルに偽りがある訳ではないが、宗教対立を描きたいようでどうも島津四兄弟のエピソードは脇役感。2巻に期待。2017/10/03
HANA
5
島津兄弟の話。今回は1巻ということもあり始まったばかりという感じはしたけれど他の戦記ものと雰囲気が違っていて結構面白い。まだまだ薩摩だけという感じではあるのでこれから兄弟がどう成長しどう活躍していくのか楽しみ。2017/09/04
広瀬研究会
3
島津家のお話と思いきや、歴史上の有名人が大胆に登場してきて、おおッそうくるかと唸った。歴史小説と言うよりは、往年の伝奇小説を思わせる奇想に懐かしさを覚えた。某人物の口調が指輪物語のゴクリみたいなんだけど、いったいどういうつもりなんだろう。気になるなあ。2018/02/25
楽毅
3
島津を舞台にした歴史ファンタジーだと思っていたら、宗教対立を背景にしたグローバルなストーリー展開に、知らず知らず引き込まれた。島津兄弟は戦国史でも魅力的な存在で個人的に気になり、旅先で思わず手に取ってしまった。思っていたのとは全く違う展開だったが、より深いファンタジーとなっており、これまでにありそうでない歴史ものになっている。前進退却で有名な義弘とその他の兄弟が、その後にどのような運命に翻弄されるのか。その中で宗教がどういう役割を果たしていくのか。12月に刊行される第二巻が楽しみだ。2017/09/26
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