内容説明
美しく賢く、両親に溺愛されて育った3歳違いの姉。母の死、恋人の裏切りを機に、常軌を逸した旺盛な食欲にとらわれ、みるみる太ってゆく。日ごとに醜くなる姉への、かすかな嫌悪が、やがて憎悪に変わったとき“私”は……。表題作「贅肉」ほか、ゆるやかな狂気の淵にたゆたう心のさまを描くサイコ・サスペンス、選りすぐりの全4篇。巻末に著者自作の年譜を収録する。
目次
贅肉
刺繍の家
終の道づれ
どうにかなる
巻末エッセイ たおやかな狂気
著者自作年譜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アコ
17
4篇収録の短篇集。短篇セレクション-サイコ・サスペンス篇Ⅱとのこと。んー大好物である小池さんのこの手の短篇集なのになぜかそこまでグッと来ず。とはいえ決して嫌いではない。期待値が上がってるのかな?たぶんそう。解説は夫婦で直木賞で有名な夫の藤田宜永さん。「彼女の小説には凝った比喩、奇を衒った表現、アフォリズムというものは極めて少ない。淡々と平明な文章で情景を綴っていく」という言葉に頷き、だから好きなのね、と改めて。巻末に年譜がついていたのもファンとしてはうれしい。まだまだ読みたいものがたくさんだなぁ!2016/02/23
mami
14
歪んだ心理にスポットをあてた短編集。ぞっとしつつも完全否定が出来ない辺り、自分自身も歪んでいるという証拠か。2018/02/18
そのぼん
12
心理的な恐怖を描いた短編集でした。表題作の『贅肉』と『どうにかなる』が、スパイスがきいていて、ゾクッとさせられました。2012/06/21
菟原手児奈
11
「刺繍の家」がとてもゾクゾクしました…。 ハズレなしのゾッとする短編集でした。2017/11/20
Madoka.@書店員復帰を目指し中!
11
背筋が凍るような怖さ。凄まじい狂気もあり、サイコ・サスペンスというだけある。けど、小池真理子は短編より長編の方が好きだなと思う。2014/05/22
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