内容説明
寛永寺の門前に鬼の首が落ちてきた! 平安の昔に退治され、平等院に納められたはずの酒天童子の首であった。徳川の治世をくつがえさんとする何者かが蘇らせようとしたのだろう――呟く天海僧正の脳裏には、すでに死んだはずの人物の名が浮かんでいた。十兵衛はその頃、将軍家光の弟で親友ともいうべき徳川忠長を訪ねるべく甲府にいた。道中知り合った安倍隠々斎という大食らい、大酒飲みの男が占うと、北東の方角は凶。そして忠長はまさに北東の方角・高崎に幽閉された、と知った。※この商品にはイラストが収録されていません。
目次
プロローグI
プロローグII
第一章 鬼の巻
第二章 笑の巻
第三章 天の巻
第四章 血の巻
エピローグI
エピローグII
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫
1
『十兵衛錆刃剣』シリーズ3巻目。江戸湾に漂着したうつろ舟の中から金髪白人美女(金毛白面!)が現れて、江戸城大奥に召し出されて将軍家光を篭絡、その正体は玉藻前(九尾の狐)だった!とやったもん勝ちな設定がまことにお見事。前2巻は時代考証緩めで、柳生十兵衛対怪物軍団との戦いに特化したストーリーでしたが、本作では金地院崇伝、徳川忠長らの実在人物の比重が大きく、また、友矩、又十郎(宗冬)もちゃんと出番があって、「らしい」役どころで活躍するのであります。如月との決着はつかないまま、シリーズ打ち切りなのが残念。星5つ。2020/10/12
朱音
1
前作より同行者が減った分新しく仲間っぽい立場の人が増えるのかと思ったが仲間となるのはキツネだったし…歌舞伎やらあちこちの妖狐伝承やらを混ぜ合わせまたもや金地院崇伝などの有名人をちりばめた感じ。知っていると面白いかもだが知らなくてもサクサク読めます。後書き、天海 祐希引退の頃だったのかと。2009/06/25
そーだ
0
気軽に読めた。伏線らしきものもあるけど、これで最終巻なのが惜しい。江戸時代の陰陽師について語る場面で、土御門家と対にするなら賀茂家じゃなくて幸徳井家ではないかと思った。土御門家以上にマイナーだから書かなかったんだろうけど。2012/12/21
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