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内容説明
哲学者にして京都市立芸大学長の鷲田清一と、ゴリラ研究の世界的権威にして京都大学総長の山極寿一による対談。旧知の二人が、リーダーシップのあり方、老い、家族、衣食住の起源と進化、教養の本質など、さまざまな今日的テーマを熱く論じる。京都を舞台に、都市の思考と野生の思考をぶつけ合った対話は、人間の来し方行く末を見据える文明論となった。
目次
はじめに 鷲田清一
第一章 大学はジャングル
第二章 老いと成熟を京都に学ぶ
第三章 家と家族の進化を考える
第四章 アートと言葉の起源を探る
第五章 自由の根源とテリトリー
第六章 ファッションに秘められた意味
第七章 食の変化から社会の変化を読む
第八章 教養の本質とは何か
第九章 AI時代の身体性
おわりに 山極寿一
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゃが
45
興味深く、面白い、愉しい対談だった。臨床哲学の鷲田さんとゴリラ学の山極さん、好みのお二人は期待を裏切らない示唆の富んだワクワク感があった。老い、家族、生活、語源、自由などテーマは多岐にわたり、本質をアカデミックに、ときに柔軟にクスリ感のある具体的事例とともに語られ、目からウロコだった。各章が短いのがもったいない。私たちのこれからを見据えているが、決して悲観しなくてもと思った。お二人が大学教育に風穴をあける一打となってほしい。そして私はもっと知恵も持ちたいと感じた。2017/09/10
万葉語り
39
リベラルの一番目の意味は気前がいいことで、自由は第一義ではない。グローバリゼィションや企業城下町がコミュニティを破壊する。仕事はプロ化し地域の中で生活が完結しなくなった。遊びは蕩尽だ。人だけが性を隠し、食を公開した。2018-1432018/08/03
阿部義彦
27
私の地元仙台メディアテークの館長もされている哲学者、鷲田清一さんと、現京都大学総長でゴリラの研究の第一人者である山際寿一さんとの対談です。「人間は今は何一つ、自分ではできませんからね。赤ちゃんを取り上げる事なんてもちろん出来るはずもなく、薬草を採ってきて病気を治すことも無理です。自分では何も出来ない上に顔見知りの人に頼むことも出来ない。インターネットなど何かの連絡網を持っていないと、生きることの出来ない社会を作ってしまったのです。」アートの起源、フアッション、老い、食事、教養の本質にまでせまります。2017/11/11
*
19
★ゴリラ的リーダー→(信頼をこめて)仲間から担ぎ上げられる★ニホンザル的リーダー→他者を力づくで押さえつける…よく、組織内の駆け引きに必死な人を「猿山の猿」とか言う▼教育は投資ではなく、贈与である。見返りを求めず、自分の知性に「気前よくなる」ことが大切。これは読書も近いと思う。自分にとって読書は「プレゼント」だ。収支の計算はしづらいが、思わぬ所で役に立つことがあるから(もちろん、戦略や物量重視の読書も素晴らしいと思います)。2018/06/03
さきん
19
コミュニティ論や教養に対する考えには共感。知識人、教養人に対して求められているは、正解を掲示することではなく、一緒に問題を考えてくれる人。養老さんと結局話は重なってくる。2018/01/03
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