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内容説明
難攻不落と呼ばれ、天下の堅塁と呼ばれた遠州・高天神城。武田の最前線拠点であるこの城は今、織田徳川連合軍に完全包囲され、武田中枢が下した決断は城の放棄だった! 城の主将をつとめるのはレイリの命を救い育てた恩人・岡部丹波守。ここにおいて少女は立ち上がる……心のおもむくままに! “盾”となって死ぬために!! 高天神城血戦編、開幕!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
23
「死を恐れぬ『兵』は都合が良い しかるに『兵』をまとめる『将』においては」死にたがりの少女レイリだからこそ、死の重み、死の意味を理解している。それはつまり、生の意味に繋がる。「矢面に立つ『兵』は人でありーー戦場において潔さを求めるも良し! しかるに『将』は!」絶望の城でレイリは、生への活路を見い出そうとするのだ。2017/10/25
トラシショウ。
19
積読消化。土屋惣蔵から聞き出した高天神城への救援無しの真実。半年もそこで孤軍奮闘する実の父の様に慕っていた岡部元信を放っておける筈もなく、一人彼の身を案じて行動を起こすレイリの決死行。家康との束の間の出会い、「犬戻り猿戻り」と言われる死地を抜け、遂に再会を果たした元信を生かす為、鍛えあげた剣術と死にたがりの性質を存分にふるうレイリの孤独な戦いが始まる。敗北の確定している第二次高天神城の戦いと言う史実に分けいってゆく、フィクショナルな存在であるレイリが起こすのは如何なる波紋か。面白い(以下コメ欄に余談)。2017/11/22
roatsu
17
今巻は殺陣よりも人物それぞれの思惑や熱意が絡み合う人間ドラマが魅力。特にレイリの成長ぶりには思わず丹波様のような眼差しになってしまう(笑)。あと所々で顔を出す岩明作品的な遊び心も面白い。そして滅びゆく高天神城。戦国期の山城籠城の様子を描いた漫画なんて初めてではないだろうか。忍び込むレイリ視点で辿られる峻険な縄張りの様子など城好きには嬉しい描写。史実の制約はあれど、武田家滅亡の流れの中でこんなドラマがあったかも、と続く物語が楽しみ。地味だけれど忘れちゃいけない隣の北条家も描かれるかしらとわくわくしつつ。2018/10/04
うめ
9
血が繋がっていなくとも、親子になれる。もしかしたら血が繋いだ親子以上に。必要以上に言葉で語らず、微妙な表情で心情を表す技法が好き。2019/01/20
サケ太
9
迷走する勝頼。レイリは恩人のために修羅場、高天神城へ。行くは険しい。徳川家康はなかなか強かな男。織田信長は恐ろしい。それぞれのキャラ性がわかりやすくていい。2018/11/09