内容説明
鳥羽・伏見の戦いに勝利した西郷隆盛は、官軍参謀として江戸に入る。官軍による江戸城総攻撃が迫る中、幕府側の代表である勝安房との激しい交渉の末に無血開城を実現した西郷。しかし平和的革命を望む彼の思いとは裏腹に、彰義隊戦争や会津や奥州諸藩の反抗など武力闘争は続いていた。そして、多くの犠牲の果てに迎えた新時代。徐々に腐敗していく政府を憂いた西郷は、再革命の決意を固める。史伝文学の金字塔、堂々完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おにく
25
“鳥羽・伏見の戦い”の敗走により、徳川幕府の存続は風前の灯に。慶喜公の処遇についても、穏健派と強硬派に分かれる中、西郷と大久保は、共に厳しい措置を主張する…。現存する文書に、好戦的な部分が垣間見え“戦争好き”との評価もある西郷隆盛。このような主張に対し筆者は「こうした文書は、久光公が目を通すことを見越し、大久保と示し合わせて、藩主の思惑に添う文書を書いていた。」という説を主張。本心は実際の処置を見れば分かると、西郷さんの人間性を高く評価しています。歴史を読み解く醍醐味を味わいました。 2018/02/20
フミ
23
膨大な文書、手紙などの現代語訳と説明で、幕末の薩摩、江戸幕府を浮き彫りにしてくれる伝記作品、最終巻です。「しんどかったー!」と「満足したー!」との入り混じり(笑)特にこの巻は「江戸開城」「上野彰義隊」前後の資料が物凄かったですが、西郷さんの外交能力、手紙での心配りには感心させられます。比較対象として「江藤新平の上申書、手紙」なども載っていて、その過激さに驚いたり。「私欲を持たず、全体を把握できる」バランス感覚はさすがですね…。 後半、140頁程は「まとめ」調になってしまいましたが、充分満足でしたw2025/04/15
kouichi
11
このシリーズをようやく完読しました。西郷隆盛に対する尊敬の念がひしひしと伝わってきます。あらゆる資料を調べ尽くして書かれており、西郷隆盛の真実に1番肉薄している感じを受けました。 今の政治から見れば、本当に稀有な偉人であると感じます。「敬天愛人」の精神を少しでも取り入れて、日々の生活を送っていきたいな、と思いました。2018/08/20
タカボー
7
彰義隊の後はだいぶあっさりしてるけど、どうしたんだろう?作者が西郷大好きなのは、凄く伝わった。確かに時代の変え方では、信長や秀吉を超えている。武士だったのに、武士の時代を終わらせてしまったんだから。彼らには強烈なエゴがあって、この人には無いところが一番違うのかな。公平無私とか言って実際やれる人はまずいない。人望って何だろう?って少し考えさせられました。2020/08/23
kiiseegen
7
本作品もだが、絶筆となった西郷隆盛も彰義隊・上野戦争で終了しているらしい。書簡を多く記載しており正しく史伝といった重厚な内容。著者先生の長編西郷隆盛を読めるのも大河ドラマのおかげか・・・。2018/05/29
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