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内容説明
人生は浪費すれば短いが、過ごし方しだいで長くなると説く表題作。逆境にある息子の不運を嘆き悲しむ母親を、みずからなぐさめ励ます「母ヘルウィアへのなぐさめ」。仕事や友人、財産との付き合い方をアドヴァイスする「心の安定について」。2000年読み継がれてきた古代ローマの哲学者セネカの“人生の処方箋”。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
molysk
89
人生は短い、と多くの人が嘆く。だが、それは多忙の中に人生を浪費しているためだ。閑暇のうちに生を送れば、人生はいくらでも長くなるのだ、とセネカは説く。閑暇とは、無為に過ごす時間ではない。自分がほんらいなすべきことをなす時間をいう。人間は、過去と現在と未来の三つの時間の相を生きる。不確かな未来を過度に頼りにするのではなく、過去の賢人たちの英知に学び、現在の一瞬に集中することで、有意義な生を送ることができるようになるのだ。現代人の私たちも、多忙に心を失っていないか。いまここに集中して、よりよい生を考えよう。2022/08/19
クプクプ
81
人間、本能や欲で生きてはいけない、多忙な時間の中から、シンプルに生きることを見つけることが出来たら、徳を得ることが出来る、そうすれば、人生の短さを克服することが出来る。私は読んで、そんなふうに受け取りました。また、人生、未来は不確かなので、過去をもっと大事にした方がいいそうです。人間、過去の良くない出来事を思い出しがちですが、過去には良い思い出も必ず眠っています。読みやすい翻訳で、ショーペンハウアー『読書について』と並んで、哲学の入門書として最適だと感じました。2024/06/22
ぽんすけ
77
ほぼ30年ぶりくらいに読んだが、大学生だった頃より今の方が心を打つ。セネカは2000年前のローマを生きた哲学者だが、彼の言葉は現代に生きる我々が人生に迷った時の道しるべになるだろう。「人はいかに生きるべきか」これは時代や国を越えた普遍的な問題であり、セネカは本書で人生の過ごし方について言及している。人は過去・現在・未来という時間相を生きているが、未来に頼らず、過去ときちんと向き合い、そのうえで現在という時間に集中して生きる事が大切だと述べている。現代を生きる我々は古代人より長い人生を生きることができるが、2026/04/17
bookreviews
67
ある人が港を出たとたんに、激しい嵐に襲われたとしよう。彼はあちらこちらへと流されていった。そして、荒れ狂う風が四方八方から吹きつけ、同じところをくるくる引き回された。あなたはその人が長く航海していたとみなすだろうか。いな、その人は長く航海していたのではない。単に長く振り回されていただけ。 https://bookreviews.hatenadiary.com/entry/Seneca2023/05/20
kazi
59
古代ローマの哲学者、セネカの著述から代表的なものを編纂したものです。いわゆる「ストア派」と呼ばれる哲学思想の実践者であり、理性的能力を重視し、苦痛・快楽・欲望・恐怖のような情念を理性に敵対するものとして否定的に評価しています。近年流行の断捨離とかにも通じるものがあって、結構面白いです。いわゆる実践哲学なので、難解な用語が乱舞して理解できないという事もなく、非常に読み易い本でした。セネカの説く生き方を素晴らしいとは思う。私もこんな風に生きたいと思う。でも、それは簡単な事じゃないですね。以上、レビュー終わり!2021/03/01




