内容説明
ミュージクルを発った薫とアリシアは、偶然出会ったビスタ島の村長ダルクに頼まれ、しばらくの間、村の治療師を務めることとなった。しかし、ダルクは近くの街を治める貴族たちに目をつけられ、嫌がらせを受けていた。さらに獣人たちの間に謎の病気が流行り始め……。「小説家になろう」発、異世界医療ファンタジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
10
偶然訪れた村の一時的な治療師として勤める中、謎の病気に立ち向かう今巻。―――目覚める才能、そして新たな才覚。一時的に逗留した島で治療にあたる今巻は、今まで治療という部分では後塵を拝していたアリシアが治療師として本格的に目覚め、技術に飢える新たな治療師が登場する巻となっている。治療師ギルドの腐敗が更に際立ち、利権を狙う邪な者達が動き回る中、それでも自分の道を堂々と進む薫。そんな彼と、一緒に進むアリシアは次の地でどんな患者に出会うのか。いつかギルドの腐敗が正される日は来るのか、未来に。 次巻も楽しみである。2017/05/06
アツシ@疾風(仮)
7
相変わらずとても面白い。他のレーベルだったらもっと売れていたんじゃないかなぁと思ったりする。大好きなシリーズ。 ただ,一つ残念なのはインリケの扱い。『昔は優しくて誠実だった』(インリケのメイド談)という設定なのに,パイン症候群で死亡する。悪に堕ちた過程やインリケのメイドへの想い等,もう少し掘り下げてほしかった。もしくは死なないで改心するとか。さすがにあそこまであっさり死なれるとどうにもスッキリしない。メイドにもいまいち感情移入できないし。まあ何にせよ次巻も楽しみだ。2017/05/20
蛇の婿
6
今回もなかなか楽しませていただきました。個人的に特筆するべきはワトラとカールの人物造形でしょうか。この二人は私には書けませんね。意識して書いてみてもきっと全く動いてくれないでしょう。素晴らしい。非常に楽しく読了。2018/06/14
Abercrombie
3
○ 腐敗した治療魔法ギルドの干渉を避け、世界を放浪する主人公が今回対峙するのは希少生物を媒介とした細菌のパンデミック。そんな最中でも利権の追求をやめないクズの貴族や治療師をぶっとばしつつ、現代医学と医療魔法を駆使して事態の沈静化を図る主人公だが、なんか絵面が地味なんだよなあ。妻アリシアが治療師として覚醒、常識人のギルド幹部や若き細菌学者?との出会い、感染拡大の発端となった悪党とメイドとの秘話等々、いろいろエピソードを詰め込みすぎなのも各々の印象が薄くなってしまってもったいない。2017/07/06
niz001
3
アリシア覚醒、ついでに薫のチートのおこぼれを。今巻の取りあえずの悪役が全滅しちゃったよ。2017/05/06